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昨夜の天気予報はすごかった。猛烈な寒波が北イタリアを襲うという。当然、
その影響を中部イタリアも影響を受ける。昨夜は、半部は諦めて床に入った。
雨か雪が降っていたら、走りは中止だ。残念ながらしょうがない。
夜中に雨が降っていたのは気づいていた。起床は、午前5時半だった。 窓の外を眺める。幸いにも雪も雨も降っていない。今日の天気予報で本日の天気をうかがう。 イタリア中部地方は天気が今一つだが、昨夜の予想よりはマイルドな天気らしい。 まづは一安心だ。 走り始めようと自転車を車から降ろす。ところが、前輪の空気が一晩で抜けてしまっている。 悪い予感だ。今日一日、走れればよいのだがと心配しながらシタ・サン・アンジェロを目指す。 出発点からの距離は6Kmだ。 |
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走り始めて気づく。上から降りて来る車の屋根に雪が載っているではないか。標高300mくらいの高さからおりて
くる車がこの状態である。一昨日の雪線が1000mくらいであったことを思うと昨夜の雪は、標高300mくらいまで
降りてきたらしい。かなり冷えた。
宿は海の近くにある。これは幸いだった。 目覚めたときには、道は濡れていたが雪の兆候はなかった。 しかし思えば、今回のイタリア遠征は海の近くでよかった。もし山の近くだったら、 雪で宿に閉じ込められて1週間を過ごしたであろう。イタリアはオーストリアと 比べれば南の国だろうが、冬の寒さは結構厳しいらしい。 |
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シタ・サン・アンジェロ(Citta San Angelo)は、結構、大きな街だ。
街の中心街は、よくまとまっている。
なんでも看板によると、イタリアで美しい宗教施設を持つ街としてノミネート されているとのことだ。 街の中で葬式の場面に出くわした。警察が出て、車の整理を行うほどの儀式だ。 この瞬間にイタリアにおいて一生を終えた人がいる。偶然にもその瞬間に出くわした。 どんな人生だっただろう。考えてしまう。私との接点は、この瞬間だけだ。 人間、いずれは死を迎える。成人であれば、60年か80年かの違いで、そんな差はない。 要はどれだけ楽しむかだ。特に若いうちにだ。 |
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これはラッキーだ。雲間から太陽が顔を出すようになった。
しかし風がとても冷たい。スキー用の分厚い手袋をしているのに、指は凍える。
通りがかりのオジサンが、私に何か声をかけてくる。何を言っているのか わからないが、どうも「こんな寒いのに、よくやるな。」と声援してくれているようだ。 しかし、私は、なぜ走るのだろう。こんな耐寒訓練のようなことをしてまでも。 |
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道沿いにオリーブ畑が目につく。どうもこのあたりは、産地らしい。
オリーブの木が育つ気候ゆえに、結構、温暖な気候なのだろう。
雪なんて、ほんとにまれだろう。でなければ、オリーブの木の枝が
雪で折れてしまうだろうから。
玄関までは、約500mはあろう。きれいに舗装されて、両面に照明が 等間隔に置かれている。中まで入ってみたい気持ちだ。ワイン御殿ではないが、 オリーブ御殿があるとは驚いた。 |
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自転車で走っていると、お昼休みがとても楽しみだ。したがって、できるだけ
良い場所で食べたい。ゆっくりしたい。
今日は、偶然にもシプレシ(Cipressi)という小さな村で昼食だ。 屋根と北側を西側が仕切られた場所を発見した。 何に使うのかわからない。目的はわからない。場所が場所だから公共施設だろう。 この場所を使わせてもらうことにした。 ここでパンとリンゴを齧る。すると女性が二人、目の前を通り過ぎた。どうも 見る限り親子のようだ。思い切って「ボンジョルノ」と言ってみる。返事は すぐにオウム返しに帰ってきた。ここでイタリア語を初めて喋った。 |
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ピシアニ(Picciano)の村に入る。戦争の被害を受けなかったのか、古くて
趣のある家々が立ち並ぶ。何といっても、車が写真のアングルに入らないのが良い。
村の教会近くで一休み。地図を開いて、これから行く道を検討する。 すると一人のおばさんが話かけてきた。「シガレッタ・・・」と言っているようだった。 そうか、タバコを持っていないのか聞いているようだった。 私はタバコを吸う振りをして、持っていないよというジェスチャーをした。 おばさんはすぐに諦めて、立ち去った。 |
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ピシアニ(Picciano)を過ぎると周りはオリーブ畑からブドウ畑に
変わった。恐らく地質が変わったのだろう。まだまだ幼木らしき
ブドウの木が延々と生えている。
時間は午後2時を回った。冬の夕暮れは早い。出発点に早く帰りたい思いで自転車 を漕ぐ。 ところが、これが最後だろうと思って登り坂を上りきると下り坂になる。この 繰り返しなのである。何度も何度も登り坂が攻めてくる感じだ。これには さすがにうんざりだ。太ももの筋肉がパンパンだ。 |
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