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電車はパリを8時半に出発した。若いカップルのサイクリストと一緒だった。
自転車を電車の中に置く際に、2人にどこで降りるかと聞いた。すると
「わからない」との返事。この2人、行く先もわからずにサイクリングに行くのであろうか。
電車の中で、この二人は常にイチャイチャしたいた。ところで、そんなにベタベタしていて 直ぐに飽いちゃうぞと言いたくなる気分。ああ、おじさんになったなあ。 |
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パリから北に特急電車で2時間。アブビル(Abbeville)に到着した。
駅舎は20世紀の始めに建てられた由緒ある建物の雰囲気だ。非常に感じが良い。
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アブビルの街からからソム川に沿い河口に向かって走り始める。
すると今のご時世に人力の橋上機を2人の若い男が操作していた。
ちょうどプレジャーボートが運河を渡るらしくエッコラソと一所懸命に
道路の方向を変えてボートが通れるようにしていた。
しかし、ボートが通る毎に、こんなことしているのだろうか。ずいぶん人件費のかかる橋上機だ。
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アブビルの街とサンバレリの街を結ぶ運河は、この部分だけで10km以上あるだろうか。
それも直線だ。この長い直線道を自転車で走るわけであるが、風景も変わらず、これは飽きる。
小雨が降り出した。木の下で雨宿りをする。雨が止むと走りだす。すると例の黄色の自転車に 乗ったイチャイチャのカップルが「ハーイ」と言って追い越していった。元気なカップルだ。しかし、 さすがのフランス人カップルだ。女の自転車には荷物は何もない。ところが男の自転車は、 何やらかんやら一杯荷物が積まれている。後ろから見ると、男が女の横で懸命にペダルを まわしている姿は、どことなく滑稽だ。 |
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サンバレリーの街は港町だ。ここはローマ時代から栄えていたという。
今の季節、バカンス客でごった返している。
ソム川の河口を巡っての観光列車としてSLがあることをここに来て知った。子供達を一杯 乗せた列車が川を渡っていく。かなりこの光景が珍しいらしく、多くの人がカメラを手に 写真を撮っていた。 |
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ソム川の河口だ。これがとても広い。放牧された牛の一匹が「モー」と鳴いた。
昨夜、自転車に油を挿したせいか、タイヤがよく回る。普段、あまり使わない
トップギヤで、ドンドン走る。
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昼食は、メインが中国製のインスタント・ラーメンだ。それにビールとカンズメのつまみ。
自転車道を走るが、なぜか休憩用のベンチが見つからないので、綺麗そうな土の上で
食事となった。冷えていないビールだが、これが結構、うまいのだ。
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ソム川の河口は、自然公園で保護地域だ。キャンプや貝拾などをしてはいけないエリアらしい。
せっかくここまで来たので、リップルマークの残る河口の砂の上を、自転車で走ってみる。 ごつごつして結構、走りが難しい。幸いなことに、太陽が雲に隠れ、涼しいことだ。 そしてここはなぜか磯の臭いがする。 |
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カンカン照りでないせいか、或いは地方の名もないビーチのためか、海岸の人影は疎らだ。
長閑な夏の海岸風景だ。
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実は、今回、楽しみにしていたのは、この地域の海岸砂丘を見たかったからだ。
そのためにここまで来たと言っても過言ではない。
残念ながら、思ったような海岸砂丘は見られなかった。海岸の看板を見る限り、 先人が松を植林し、砂跳び防止で砂丘を変えてきたとのことだった。これはしょうがない。 |
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午後になった。空模様が怪しくなった。黒い雲が西の空に現れ、そのうちに全天を覆う。
雨粒が落ちだした。結構、強い雨脚だ。木陰に雨宿りをしつつも、雨の中を走る。
雨具を持ってきていないので、ずぶ濡れだ。辛い走りになった。
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午後7時過ぎに、アブビルの街に帰ってきた。雨は止み、空は晴れ渡り、駅舎の中に
西日が射す。
駅の待合室で午後8時過ぎのパリ行き電車を待つ。すると朝の電車で同じだった黄色の 自転車に乗ったカップルが駅舎に入ってきた。まあ、今日は、頻繁に出会うものだ。 |
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