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地下鉄の一番電車に乗るために午前4時に起きた。午前5時、地下鉄駅に着く。
ところが扉は閉まったままだ。嫌な予感。またタクシーに乗る運命かと思う。
地下鉄駅のシャッターは5分前に開いた。何とか、一番地下鉄には間に合う。
ハラハラ、ドキドキだ。地下鉄の中はガラガラだ。
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TGVのベルフォール駅は、2011年12月に開所したと言う。建物は、まだ1年も経っていないピカピカだ。
難点は、在来線のベルフォール駅まで10km程度離れており、不便なことだろう。
耐震設計をほとんど無視して良いフランスの建物。どこまでも芸術的で魅力的だ。 |
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TGVベルフォール駅と在来線のベルフォール駅の間は、立派な自転車道で結ばれていた。これは驚きだった。
TGVベルフォール駅に降りた時に、右も左もわからず困った。まずはベルフォールの市街に行きたかった。 通りがかりのサイクリストをワザワザ停まってもらって、道を尋ねた。かなり年齢のいったオジサンで、 親切に道を教えてくれた。どこにサイクリングに行くのかと尋ねられたので、「バロン・アルザスまで」 と答えると「あそこは高所だぞ。標高1200メートルはある。頑張ってくれ」と励ましてくれた。 |
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ベルフォールの街を抜けて北上する。目指すはバロン・アルザスという高原だ。
夏の日差しがカンカンと照りつける。暑い。井戸があった。そこで、若い美人の娘さんが ポリタンクに水汲みをしていた。「この水は、飲めるの?」と尋ねると「もちろん」と答えてくれた。 娘さんは、親切にも2つ持っていたタンクへの水入れを1つ終わった時点で、私に番を譲ってくれた。 なんと親切な娘さんだ。 |
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ここはバロン・デ・ボージュの国定公園の中だ。森の緑が深い。その中をエッコラサと登って行く。
今日は、ハンドル横に高度計を置いて、そのメーターが増えて行くのを励みにしてのペダル漕ぎだ。
汗ダクダクの格闘戦が続く。
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高度1,100mを越えると、視界がパッと広がった。バロン・ダルザスに到着だ。
ここは、冬のスキーリゾート地だ。アルプス程の派手さはないが、家族でゆっくり楽しむには絶好の
場所らしい。
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午後1時、峠に着いた。まわりはバカンス客相手のパラソルで一杯だ。
ここから頂上までは、高度差で100m程だが、歩きで登らなければならない。
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まずはビールだ。グイっと飲み干す。これが最高なのだ。一瞬だが、意識が、ぐっと回転するような
すごい感覚が来る。この一杯のために、一所懸命、ペダルを漕いだ。
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山の頂上に登る。ここは、その昔、アルザス・ロレーヌというフランスとドイツが、その帰属をめぐって
何度も戦争をした国境線があったところだ。19世紀の後半、ここから東がドイツで西がフランスだったとの
パネルがある。
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降りは、別ルートで降りることにした。なんともすごいくだり坂だ。
登ってくるオートバイが見え隠れして現れるイロハ坂を下る。
これで今日の走りはお終いだ。下界に降りると、すごい暑さだった。日本の夏を思い出す暑さだ。 |
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