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実は、今回のサイクリングは行くか行かないか迷った。
理由は体調がよくないことだった。お腹の調子が悪い、しかも食欲も今一つである。
木曜日の午後から、突然、こんな感じになった。
電車の切符も、ホテルもすでに予約してある。行かなければ、少なくともホテル代は返ってこない。 午前5時半にアパートを出発する。外は真っ暗である。おまけに風はないが、とても冷える。 電車がブーベー(Beauvais)の町に近づくと空が白み始めた。ただし、窓から見える外の景色は深い霧の中だ。 ブーベー(Beauvais)の駅前に電光の掲示板があり、外気温は氷点下2度という。 とてもサイクリングを楽しむという天気ではない。 |
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寒い。寒さを強く感じる。
まずは、町の中心広場に面したカフェで熱いコーヒーを一杯飲む。暖かい部屋で走り前の準備だ。
コヒーを飲み終えてカフェを出る。まだまだ寒い。 ブーベー(Beauvais)の町一番の観光名所である大聖堂の中で時間をつぶすことにする。 大聖堂を見終えて外に出る。午前10時。太陽も顔を出し、やっと走られる状況になった。 町の西にあるカナダ水際公園に向かう。なんと、霜で真っ白である。霧が下草に付着し、幻想的な 雰囲気を醸し出している。 |
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太陽が昇り始めたのだろうか、少し霧が薄くなった。湖沿いを走る。
ジョギングする人、サイクリングする人に挨拶言葉を投げるが誰も返答してくれない。 よくよく考えたらブーベーの町はパリ郊外にある。この寒さの中でもカナダ水際公園には多数の人がいる。 これだけの人の数では、会う人ごとに挨拶していては、追いつかないのであろう。 トロアセルー(Troissereux)の町で昼食を購入し、北の田園地帯に向かう。 ところが、急に霧が濃くなり、ほとんど視界がない状態になった。 田園地帯の走りは断念する。ライトを持ってないない状態で、この深い霧の中を 走るのは危険だ。 すぐに畑の中で、立ったまま、買ってきたパンをかじる。 冬の寒さの中、腰を降ろしてゆっくり食事できないのが残念だ。 |
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再び公園に戻る。そこで恐ろしいくらい美しい景色に出会った。
霧の一粒一粒の水滴が太陽光線に輝き、遠方の木々を照らし出している。
それは、ほんの数分のことだ。走っている自転車から降り、写真を撮る。 逆光で、実際の景色の100分の1も表現できない。 言葉にできない美しさとはこんなことを言うのかと実感する。 50年生きて、もう、先が見えた人生だ。いつお迎えが来ても、 「もう十分、生きたでしょ。」と言われれば、その通りである。 20歳、30歳で逝ってしまう人々のことを思えば、今以上の長生きを求めるのは 「欲張り」なのかもしれない。最近、なにもかもが美しく見えるようになってきた。 ここ数年、その傾向が顕著だ。そろそろなのかもしれない。 |
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ブーベー(Beauvais)に帰ってくる。まだ太陽は高い。
オアーズ県の県立博物館は、大聖堂の隣にある。 入口の双塔が特徴的で、由緒ある建物であることが伺える. たまたま、博物館内が工事中ということで、展示物が限られることから 無料で入場できた。建物の中庭に立って、大聖堂方向眺める。 良い建物だ。 |
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