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ブレストから電車で1時間でシャトラン(Châteaulin)の街に着く。フランスの最西端に
ある自然国定公園である。
適度な起伏が幸いして開発から逃れた自然が多く残る地域である。 高台に登ると、ぐっと見晴が良くなる。遠くブルターニュの半島が見える。この地域、 風が定常的に吹くせいか、国定公園を取り囲むように風力発電のプロペラが視界に入る。 さすがに、公園内は建設禁止なようで、目障りな人工物は見えない。 早朝、今日は、天気に恵まれそうである。 |
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典型的なブルターニュの村であるデネオ(Dinéault)を抜けて南下する。
目指すは、標高330メートルのメネホン山(Ménez Hom)だ。近づくにつれ、ゆるやかな登り坂 が続く。 途中、道端のリンゴの木の下で、落ちたリンゴを拾う農家の人をみかける。この人たちは、 木になっているリンゴの実には目もくれず、一所懸命、木の下に落ちているリンゴを拾っていた。 ジュースにでもするのだろうか、大きな袋が5つあり、いずれも一杯になっていた。 林道を登り切ると県道に出る。そこにメノホンの聖マリー教会(Sainte-Marie du Ménez Hom) が建っていた。 見るからに趣のある教会である。ブルターニュ独特の様式である。ときどき、雲間から日が射す。 その光にうきあがる教会を前にして、まさに無言である。日が陰ってしまうと次の晴れ間を待つ。そして 教会が浮き上がる。そして陰る。その繰り返しである。この場を立ち去りたくない気持ちに、何度も襲われる。 |
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このメネホン山(Ménez Hom)の周りは禿山である。
吹きさらしで、風が強い。 頂上に到着した時、頂上にはハンググライダーを楽しむ人、模型グライダーを飛ばす人が遊んでいた。 しばらくすると風が強くなり、そのせいか、その人たちの姿を見かけなくなった。 到着前は、頂上でゆっくり昼飯でもと考えていた。ところが、風が強くそれどころではないのがわかった。 唯一、風が穏やかになるのは、頂上に建てられている石碑の後ろだけだった。 その石碑が作る無風地帯を陣取って、クラッカーの袋とニシンの缶詰を開けた。 登頂前のイメージとは違い、ずいぶんヒモジイ昼食である。 |
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下山は、登山道を下ることにした。豪快なダウンヒルである。
ただし、歳がらもう若くないので、実は、少々、怖いのである。 ヘルメットをかぶっていないし、それなりの装備もしていない。恐る恐る下る。 何度も自転車から降りる。それの繰り返しで、何とか、登山道を下り切る。 ただし、下ばかり見ていたので、景色を楽しむことはできなかった。それはそれでしょうがない。 |
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登山を終えてシャトラン(Châteaulin)の街に帰ってきた。
次は、ブレスト市とナント市を結ぶ運河(ブレスト・ナント運河)をポタリングすることにした。 秋、真っ盛りである。運河沿いに植えられた木々が紅葉に飾られている。 美しい風景である。こんなところに暮らせる人を、ほんとうに羨ましく思う昨今である。 |
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