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ラジオで聞いた。フランス国鉄の車掌が暴力を受けた。それで今朝から労働組合が労働拒否闘争を行っている。そのため予定していた南仏遠征はできなくなった。残念だ。
パリの北にあるシャンティーあたりをポタリングしようと考えて北駅に来た。ところが、電車は同じ理由で動かない。だめだ。北駅から電車に乗らずにいける森を地図上で探す。北20kmにモンモランシー(Montmorency)の森がある。以前から一度訪ねてみたいと思っていた森だ。急遽予定を変更する。そこをめざす。 普通は、土曜や日曜日にサイクリングをする。ところが今日は金曜日だ。普通の労働者は働く日だ。私は働かない。しかし道路上の自動車の多さに閉口である。一刻も早く、山道に入りたいと思いつつ自転車を漕ぐ。 森の中は、秋真っ盛りである。地面が見えないほど落ち葉が落ちている。ここ数日、天気が良くない。寒さも増してきた。でも、この秋の真っただ中を走る爽快さ、これがあるからサイクリングはやめられない。 |
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地図を調べる。モンモランシー(Montmorency)の森の真ん中に「狩りの城」(château de la chasse)がある。近くに湖もある。さぞかし、神秘的なお城としての要素はバッチリだ。期待して進む。
ところが、来てみてショボンである。お城は普通の家だった。期待した中世のお城ではなかった。 お城のまわりの湖には周回の遊歩道があり、犬を連れた女性、ジョギングを楽しむ人たちがいる。結構な数の人だ。 天気がさえないのが残念、ベンチに座って昼食を食べる。 |
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午後1時をまわった。「狩りのお城」を出発する。午後の走りの開始だ。少し、森の中を走ってみることにする。結構、起伏の多い森で、走り甲斐のある道が多い。道端に栗のイガイガが落ちている。ときおい中の栗の実が見える。誰も拾わないのだろうか。
西の空が真っ黒になった。一発来るかなあと思う。降り出したら降り出したで道沿いの木の下に隠れればよいと思いつつ、どんどん森の中に入っていく。 案の定、10分も経たないうちに、雨がポトポトと落ちだす。そして、すぐに大粒の雨がザーと落ちだした。雨粒が木々の葉を叩く音がすごい。近くにある比較的葉を多く付けた木の下に避難する。 雨に濡れた山道も風情がある。これはいい。 |
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午後3時過ぎにモンモランシー(Montmorency)の森を出る。一路、パリ方面に向かう。
パリの近郊は、道が網目状の交差し、自転車は、とても走りにくい。それに、時折、雨が強く降り出す。雨になれば木や建物の陰に避難し、雨が止めば走りだす。 やっかいなことに、私の自転車は泥除けが付いていない。したがって、濡れた舗装道は、とても苦手なのである。タイヤが水を跳ね上げて、自分の足や背中に濡れた泥が付く。したがって、速度を上げての走行は控えての走りになる。これも結構、辛い。 ブローニュ(Boulogne)の森に着く。天気は、どうやら回復したようだ。晴れ間から日差しが見える。雨上がりの木々の葉が、西日を浴びて輝く。なんと美しい光景だろう。この世のものとは思えない。 |
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