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大磯町鷹取山
いつのまにか3月ではないか。ちょっと前に冬になったかと思っていたのに。鷹取山への参道脇に立つもみじの芽は、もう動きだしている。あと一ヶ月も経てば、新緑の季節だ。この山は、スダシイやタブの木の巨木が茂る立派な山だ。巨木を眺めつつ、いい気分になって頂上に到着するが、なぜかうるさい発電機が耳障りな音をたてて鳴り響いていた。 頂上の社では、数人が何らかの儀式を行っていたが、使っている発電機が安物らしく騒音がひどい。せっかくの「原生林」を売り物にしている高取山なのだから、静寂の中で行う儀式の方が、うんと雰囲気があがると思うのであるが。 |
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二宮町
国道1号を走るのはつまらない。車ばかり多くて、車線は危ない。ではと、歩道をゆっくりと走るのも、段差ばかりで気をつかう。ここの楽しみは、古い家を眺めることである。ただそれだけだ。大磯〜二宮〜国府津では、国道沿いに古い家が続く。 二宮あたりに「なんだこれは」と、自転車から降りてゆっくりと眺める。「和洋折衷」という言葉があるが、これには度肝を抜かされた。しかし、眺めれば眺めるほど、不思議家だ。イスラム部分は、後から増築したものと察するが、これに挑戦したオーナーには感服だ。 |
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曽我山から望む
JR国府津駅の北側には標高100M〜200Mの丘陵が拡がっている。そこからは、天気さえ良ければ富士山、丹沢山系、そして房総半島まで眺められると駅の観光案内板に書かれていた。今日は、まさに打って付けの日和である。 ということで、昼を過ぎているが、丘陵に登ることとした。軽トラックがなんとか走られる程度の細道が延々と続く。あたりは、みかん畑である。3月、収穫の季節は過ぎてしまったようで、実をつけていない木々が大半だ。所々で、視界が開け、見事な姿の富士山が顔をだす。まさに「すばらしい」の一言だ。一点の曇りもない青空に映える冬の富士山。これには参ったの一言だ。 |
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小田原市
JR御殿場線の下曽我駅の近くには、「曽我梅林」と呼ばれる立派な梅園が拡がっている。みかん畑をくねくねと走ると、行き着くところがこの梅林だ。丘陵の高いところから、この梅林を眺めると、ぼや〜と、ピンクと白の絨毯のように見える。まわりの住宅街とのコントラストから不思議な空間が広がっている様相だ。楽しみながら下り道を降りていく。ところが近づくにつれて観梅を楽しむ人間が見え始め、ついには梅の木の数よりも人間の数の方が多いのではないかという錯覚を受けるほどの人が見え出した。ちょうど2月末〜3月始めは、観梅の季節で、おまけに日曜日の午後ということもあり、すごい人混みである。 午後2時をまわっているし、今日の走りは終わりにして、梅の花でも見ながらとビールを買おうとするが、自動販売機も店の中も、ビールはみんな売り切れという。梅林内にあるビールは、全部、飲み干してしまったようだ。みかん畑を走り回っているうちに、水筒は空っぽになり、喉がカラカラ状態で下界に降りてきたのに、命のビールが売り切れとトホホの典型ではないか。 |
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