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台風が近くに来ているような空模様で、空に浮かぶ雲の様子がおかしい。バックの青空と雲の灰色のコントラストが妙に強く、時折、雲間から顔を出す太陽の日差しは強烈だ。もう夏なのだ。「軍畑」駅の近くに藁葺き民家の豪邸があり、その家を写真に撮っていたら、趣のある小道に入りこむ。 細いくだり坂で、まわりは植物がなりふりかまわず繁茂している。「ととろ」の話のなかで、こんな風景があったような気がするが。もう夏の盛りだ。おじさんは、こんな風景に弱いのだ。 |
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御嶽神社は標高900メートルほどのところにある。登りは、ケーブルカーを利用する楽々コースと参道をコツコツと登るかのどちらかだ。参道は一般車での通行は禁止の看板が立っている。さて「自転車はどうなんだろう」と迷う。参道入り口で休憩していると、一人のサイクリストが、あたりまえ如く自転車を押して参道に入っていくのを目にする。 考えすぎていたようで、「ではワシも」と登り始める。参道は、20%ぐらいの急坂で、たとえMTBであっても登れるような坂ではなかった。 |
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御嶽神社への参道沿いには、幹回り数メートルの杉がぞろぞろと立ち並び、これは見ごたえがある風景だ。根周りの土が洗い流されて今にも枯れそうなかわいそうな杉、樹齢400年を過ぎても活力溢れる元気な杉などなど、眺めていて飽きないが、自転車の押し上げが辛く、汗がダラダラと流れ、後半は、それどころではなくなる。 少し歩いたら休憩、その繰り返しばかりで、なかなか前に進めない。静かな森の中での一人だけの格闘で何とか登りきる。これで1日分のエネルギーを使い切ってしまった。 |
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「御嶽の神代杉」や多くの藁葺き民家を撮影し終えて、一息つくと、時間は11時を少しまわっていた。頂上は心地よい風が吹いており、下界に降りるのがもったいない感じもするが、頂上付近は、走るところがない。参道を下り始めてすぐに最初のカーブで転倒だ。急角度の曲がりで、ブレーキの握りが甘かったらしく、左側に転げ落ちる。 左足のすね、左手の肘を軽く打撲。おまけに左中指から出血しているのに気づく。痛い痛い。JRの二俣尾駅前のコンビニで、ビールを買って、そして飲みながら考えた。今年になって3回目の転倒。昨年はゼロ。年齢のせいで、反射神経が鈍くなっているとは考えたくないが、これが46歳の現実なのだろうか。 |
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