![]() |
(横浜駅西口)
夜明けがずいぶん遅くなっている。若者でごった返す横浜駅前で、駅前の照明を頼りに輪行の準備。彼らにとって、自転車遊びに没頭している「おじさん」は、どのように見えるのだろうか。今朝は、久里浜駅で自転車を組み立てて、そのまま東京湾フェリーに乗ることにする。大急ぎでやらねばならないが、金谷港到着後の時間節約になるし、途中のコンビにで朝食を買っていけば、フェリー上での馬鹿高い朝食代を払わなくて済む。フェリーの上では物価が高い。世間の相場を見て、もう少し、安く物を売ってくれないものだろうか。コップ一杯の生ビールが550円は、ちょっと高いぞ! 京急電車の中で、5万分の1の地図を持ってくるのを忘れてしまったことに気づく。先週は、東京湾フェリーの運行ダイヤが、臨時に変更されていたのを忘れていた。なんたることか。前の日の晩に、しかり準備してないから、このありさまだ。反省。今日は林道攻めは諦めだ。 |
![]() |
![]() |
(富津市木村)
上総湊から数キロ東に走ると田園風景になる。実は、先週、読んだ本「千葉県の自然」に書かれていた「房州石」の石垣が見たくて、県道から、古い民家が並ぶ細道に入る。走ること数分で、「房州石」の石垣を見つけた。房総(特に富津市あたり)を走っていると石切り場跡を良く見かけるが、この石垣を見て、なるほどと思った。 房総には、1〜2週間毎に訪れているが、毎回、季節の移り変わり実感する物を見つける。今回は「水仙」だ。道沿いを走っていると、どこからか「水仙」の香りがするので驚いた。目の前の両側の道沿いに水仙の花が咲き乱れているのではないか。これって、もう「春」なのだろうか。 |
![]() |
![]() |
(君津市、鹿野山九十九谷)
一路、鹿野山を目指して登り坂を進む。長い登り坂は辛い。着ていたせータを脱ぐも汗だくだ。後半は、ほとんど歩き押しで進む。鹿野山の中心にある神野寺は、立派な古刹で、お寺巡りの好きなサイクリストは必見だ。表門(国指定の重要文化財)を見るには、500円の拝観料を払わねばならないが、その価値は十分にある。有料ゾーンの中は、日曜の昼というのに、当方1人だけだった。庭園、銘石、建築物などを、じっくりと堪能させていただいた。あまりに時間をかけて見物していたことから、係りの人が、「何か悪いことをやっているのでは」と心配して巡回に来た。再訪してみたい寺だ。 鹿野山は、標高200〜300メートルの高原で、ここ九十九谷公園からは、すばらし房総の眺めを楽しむことができる。房総半島には、まだまだ走る場所が、山ほどあることを実感する風景だ。 |
![]() |
![]() |
(富津市宝竜寺)
昼過ぎになると、薄雲が太陽を覆うようになり、すこし寒さを感じるようになった。鹿野山から長い下り坂を楽々サイクリングで白雲山宝竜寺に向う。白雲山宝竜寺は、境内にある立て看板の説明によれば、創建が西暦885年という由緒あるお寺とのことである。本堂前の庭で面白いものを見つけた。力石(ちからいし)だ。先日、どこかの大学の先生が、全国の「力石」に関するデータベースを創ったという記事を新聞で読んだ。こんなものがあるのかと思い、では、実物を見てみたいものだと思っていたら、偶然、立ち寄ったお寺にそれがあった。重さ75貫(約280キロ)のきれいな卵型の石で、江戸時代後半から明治時代にかけて流行した「力くらべ遊び」の一つだと看板に書かれている。ずいぶん大きな石で、これを持ち上げる人は、いったいどういう人なのだろう。 地図を忘れてしまったせいで計画的に動くことができず、結局、自宅に着いたのは午後6時であった。長い一日であったが、充実した一日でもあった。 |
![]() |