home

日付: 2016年10月23日
場所: ブロッドの渡し場(Brod na Muri)
地域:  スロベニア 北東部
訪問地: Wien, (car), Tieschen(austria), Mureck(austria), Trate(Slovenia), Sladki vrh, Brod na Muri, Trate(Slovenia), Mureck(austria), (car), Wien


 


季節外れなのに、宿泊客の多さに驚き

 昨夜は、午後5時にチェックインした。適当な食料を部屋に持ち込んで、それを夕食とし、スロベニアのワインを飲む。このホテルの部屋にはテレビが備わっていない。おまけにWIFIのサービスもない。暗くなっても、やることがないのである。電灯を消して部屋を暗がりにする。  

うっすらと見える窓の外の夜景を観ながら、ワイングラスを傾ける。結局、瓶1本を空けてしまった。勢いよく飲んでしまったことに後悔する。もう、そんな元気な齢ではないと思う。  

 朝食は、午前7時半からとのことだ。きっかりとその時刻になったら、食堂に降りていく。すでに何人かが椅子に座り、食事を始めている。時間とともに、人の数は増えていく。どこから人が湧いて出てくるのかと思うほどである。私がチェックアウトした午前9時頃には、食堂には数十名の人がワイワイガヤガヤと朝食を楽しんでいた。これはすごい人の数である。さすがに、チェーンのホテルの集客力には感心する。  

 

 


 自転車文化の成熟度  

   ティッシェン(Tieschen)の村を散歩する。あまりに霧が深いため、オーストリアとスロベニアとの国境の町であるムレック(Mureck)にすぐに行くことを躊躇う。ティッシェン(Tieschen)の中心地である教会、その階段下に妙なものを見つける。  

 近寄って確認する。すると、台の横に自転車整備用の道具が吊り下げられている。六角レンチからねじ回し、そして空気入れまである。教会前だから誰も盗んでいかないのか、あるいは場所はどこであっても盗む人がいないのか。何と平和な風景だろう。この自転車整備用の道具設備の横には、第一次、第二次世界大戦で戦死した忠魂碑が並んでいる。人の物を盗まない人々が、なぜ戦争をするのだろう。ほんとうに不思議だ。



 


国境の町  

   午前10時にムレック(Mureck)の町に到着する。ここまでは自動車で来た。自動車を町内の駐車場に止めて町を散歩する。

 結構、大きな町で繁盛しているようだ。日曜だと言うのに、道路上をひっきりなしに自動車が通過する。霧は晴れない。

 ムレック(Mureck)の町は、昨日訪れたバド・ラドカールスベルグの町から20kmほど離れている。この20km間にオーストリアとスロベニアを結ぶ橋はない。



 


走り始め  

     できる限り川沿いの道を走っろうと考えた。また、ムール(Mur)川沿いに自転車道はないものかと探した。しかし、そのような自転車道は見当たらなかった。

 国境近くでもあるし、ムール(Mur)川自体が、氾濫原を有し、幾度となく流れの方向を変えているから、地盤も安定していなのであろう。

 川沿いの散策道を見つける。世はまさに秋で、道が落ち葉に埋まっている。



 


 国境の橋  

 国境の橋は、古風で立派な鉄橋だった。橋の中央には、ここが国境だという大きな文字が看板の上に書かれている。

 橋を渡り終えてスロべニア側に入る。すると橋の袂に一人のおばさんが栗を箱に入れて売っていた。スロベニア側の、どことなく暗い雰囲気の中でたたずむ栗売りのおばさん、携帯電話を片手に、誰かと大きな声で話している。たったの数十メートルしか移動していないのに、何か、別世界に入ったような感覚である。



 


 高所は晴れ  

 スロベニア側に入ると、すぐに登り道が始まった。目測で標高差100m程度を登る。しだいに、空が明るくなり、岡の上では太陽がサンサンと輝いている。昨日と同じである。

 霧を抜けると秋日和。よく言ったものである。



 


 橋渡し  

 ブロッドの渡しで、スロベニア側からオーストリア側に移動できると考えた。ところが、渡しの場所まで来るが、一向に、営業している様子が見られない。渡しのまわりを探してみるが、どこにも営業案内の看板がない。あるのは、このブロッドの渡しについての歴史が書かれた看板だけだ。

 ほんの20m先は、オーストリアである。ここを渡れば、簡単にオーストリア側に帰れるのにそれができない。グルリと来た道を引き返していかねばならないのである。渡しの歴史の文書の中には、今は、観光用に使われているという文章がある。であれば、少しは親切に、今は、営業していないよという一文でも書いておいて欲しいものである。



 


 ぐるりと行った道を帰ってきた  

 国境の橋に帰ってきた。ムール川沿いの森、結構な緑である。まだまだ自然がしっかりと残されている印象だ。

 風邪がぶり返してきたのだろうか、体調がすぐれない。鼻水がダラダラと流れでてくる。もう2週間近くもこんな状態が続いている。今の、自分の体、どこかおかしいのだろうか。