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日付: 2016年9月11日
場所: ホッフネック山 (Hochneck: 標高1,037m)
地域: オーストリア(Austria)下オーストリア州(Niederöstrreich)
訪問地: Wien, (car), Weissenbach an der Triesting(362m), Furth(422m), Hochneck(1,037m), Furth(422m), Weissenbach an der Triesting(362m), (car),Wien


 


一夜あけて、リベンジマッチ

 バイセンバッハ(Weissenbach an der Triesting)の町を、連日の再訪である。 昨日、地元のヒルクライム大会で、登れなかったホッヘネック(Hochneck:1037m)に挑戦する。  

 天気は、昨日に続いて快晴だ。9月になり、快晴と言えども降る注ぐ太陽光線は、弱くなっている感じだ。そのため、今日は、上半身は半そでシャツである。  

 

 


閑散とした料金所  

   7qの距離を走る。そしてホッヘネック山(Hochneck)の登り始めとなる料金所ゲートに到着する。

 どこか不思議である。昨日とほぼ同時刻、天候も同じである。ただ、昨日は、あんなに多くの人で込み合っていた料金所ゲートには誰もいない。閑散としている。

 昨日は、人々でごった返していたので、気づかなかったが、ゲート前に一枚の案内板が掲げてある。よく読むと、今年の7月1日から、この道路は閉鎖中とのことだ。あれれと思う。自転車も入ってはいけないということだろうか。周りを見渡して自転車進入禁止の看板を探す。看板は、どこにも見当たらない。

 それならと思い、叱られたらその場所を最後に、帰ってくればよいだろうと思い。料金所ゲートをくぐって、走り始める。



 


鬱蒼とした森  

   山頂に繋がるこの道は、要は林道だ。道路添いの道端に、木材や材木集積用の機材が並ぶ。  

 一台の車が後ろから走り寄ってくる気配を感じる。横に停まって、入山禁止だぞと言われるのではないかと考える。ところが、その自動車は、私の横で停車することなく、そのまま道路を駆け上がっていった。自転車は、入山禁止ではないらしい。

 道路の周りはには、落葉樹の密林だ。ところどころに、背の高い松が生える。秋の季節、鬱蒼とした森の中の走りは、ヒンヤリとして心地良い。

 

 


松林  

 ウィーンで林学専門の偉い方のお話しを伺ったことがある。ウィーン南東部のアルプス地方には、石灰岩が多く分布する。土地はやせて、独特の植生で特徴づけられるという。それは、松である。

 言われてみれば、ウィーンの南東の森には、松林を多くみかける。日当たりも影響しているのであろうが、植物には詳しくない私にも、この地方の植生の独特さは理解できる。



 


 午前10時15分、山頂に到着

   傾斜10%を超える登り道が延々と続く。ただ、心の中では、標高差600mの登りであれば、知れているではないかと思う。あの曲がりを越えたら、もうそろそろだろうと自分に言い聞かせて登った。

 無風状態である。汗が額から噴き出してくるが、風がないことから、ヒンヤリ感はない。少し、残念である。

 午前10時15分に頂上に到着する。親切にも、昨日の地元ヒルクライム大会の痕跡だろうか、ゴールの白線が引かれている。600mの登りを1時間ちょっとで登り切ったことになる。まあまあの体力である。まだまだ脚は若い。



 



展望台からの眺め  

  山頂には、茶屋があるようだ。ただ閉店している気配である。茶屋の横に、展望台が造られている。1974年に建てたというその展望台は木製で、しっかり作られている。

 展望台の頂上からは、360度の眺めだ。ただ、連日の晴れ続きで、ホコリが大気中に上がっているようで、遠方は、カスミのようにボヤっとしている。さすがに、ウィーンの街並みは見えない。

 アパートから持ってきたコヒーを飲みながら、景色を眺める。あそこここそこと、1年間に訪問した数々の場所を思い出してみる。ずいぶんといろいろなところに自転車で行ったものだと考える。



 


村祭り  

  ダウンヒルは、あっという間に終わった。道がクネクネしている分、結構、気を遣う。ダウンヒルを終えて、山麓の村であるフース(Furth)に着く。昨日と今日は、村祭りを行っているようだ。村の教会前には、すごい人込みだ。  

 村祭りのプログラムを覗いてみる。すると、伝統的な宗教儀式に始まって、昼間は子供が興味を持つ催し、夜は、若者が集まりそうなロック演奏家になっている。  

 このプログラムを観ると、日本の地方にあった小さなお祭りが、時代ともに廃れていくのが、よく理解できる。お祭りの内容も、時代に合わせて、どんどん変化、させていかなければ、誰にも興味を持たれなくなってしまうことが理解できる。



 


ビールを飲む消防団員  

   田舎のお祭りだなあとつくづく思った。村の入り口の道路上で道路規制をやっていった。そこの横に、赤い消防車が1台、停まっていた。その消防車の影で、若者数名が、瓶ビールを開けて飲んでいる。何とも、ほほえましい風景である。お祭りは、こうでなくっちゃ。