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日付: 2016年9月3日
場所: チェラーレイン(Zillerrain:標高 1,125m) 
地域: オーストリア(Austria) スタイヤーマルク州(Steiermark)
訪問地: Wien, (car), Erlautsee(835m), Zellerrain(1,125m), Mariazell(868m) (car), Wien


 


小銭が無くて困る

 最近は体調が、あまりすぐれない。疲労が、体にドンドンと蓄積していく感じだ。違和感を感じていた腰も、100%回復には至っていない。右腰の大腰筋あたりに疲れの芯が残っている感覚である。  

 齢を取るのは万物の掟であり、これはしょうがないが、動いてやろうという気力も弱っていくことが残念だ。  

 朝は7時にウィーンを自動車で出発した。目指す町は、ウィーンの西150kmに位置するマリアツェル(Mariazell)という町だ。この町には、有名なカトリック寺院がある。場所が山の中にあるためか、最寄りの高速道路は遠い。一般道を走りマリアツェル(Mariazell)に到着したのは午前10時過ぎだった。  

マリアツェル(Mariazell)の町の駐車場に自動車を停めて、そこから周辺にサイクリングにでかける予定だった。マリアツェル(Mariazell)には幾つもの駐車場がある。ところがこれが全部有料駐車場なのである。4ユーロ(約500円)程度払えば、一日中、駐車しておける料金である。  

その程度ならばと思うのであるが、自動券売機がコインのみしか受け付けないのが辛い。たまたま小銭は持ち合わせていない。これは困る。そこらあたりでカード払いを受け付ける券売機を探すが、みあたらない。結局、町から4q程離れたスキー場の駐車場に自動車を停めた。なんやらかんやらで、1時間を無駄にした。これで気力が、さらに萎えた。  

 

 


  美しい湖の水にうっとり  

   


 もう9月であるが、湖畔には幾人かがゆっくりと日向ぼっこをしている。老婆がセパレートの水着を着て、どでんと身を横たえている。これは、ちょっと、目の毒だ。  



 


峠に向けて出発  

   エルラウト(Erlautsee)湖の標高は835mである。今から目指すツェラーレイン(Zellerrain)峠のそれは1,125mである。ざっと300mの登りである。この程度なら楽勝と考える。  

 道路は片道1車線の手入れの良い道路である。ひっきりなしに、オートバイや乗用車が通る。地図によれば、傾斜22%の坂があるとのことであるが、それらしき急坂は現れない。    

 

 



峠の茶屋で一服  

 1時間ほどペダルを漕ぐ。急な坂を曲がり切ったところで、遠方に昇りを掲げた1軒の茶屋が視界にはいる。あそこがゴールだなと思う。楽な坂登とは思っていたが、若干、物足りなさも感じる。

 標高1,125mのツェラーレイン(Zellerrain)峠に着く。この峠は州境で、峠の北は下オーストリア州、峠の南がスタイヤーマルク州だ。交通の要所なのだろうか、あるいは時間的なものなのだろうか、峠の茶屋の駐車場には何十台もの車、何台ものバイクが停車していた。

 今日のご褒美に一杯のビールである。この山の中で冷えたビールが飲めるとは、格別である。ちょっと、小腹も空いたので、ハムチーズトーストも注文する。今日のメインはこれで達成できたと思う。満足である。



 


廃墟となったホテル

   マリヤツェル(Mariazell)の町に向かう。同じ道を下るのも脳がないと思い、ちょっと違った道をたどってみる。

 一軒の廃屋の横を通りすぎる。もともとはホテルらったらしく、ホテルの看板も見える。窓ガラスがあるがガラスは割れていない。まだ廃業して、そんなに時間が経過していないようだ。  

 趣のあるホテルだが、残念ながら、道路に近すぎる。これでは、せっかくの山奥のホテルとはいえ、通り過ぎる車でうるさいのではなかろうかと思う。



 


林業の町  

   マリヤツェル(Mariazell)の町の少し手前で、木材の集積所があった。まだ、製材を行っていない丸太が、場所狭しと並べられている。

 オーストリアのいろいろな町を訪れる。いつも思うのは、町が発展した由来であり、歴史である。マリヤツェル(Mariazell)の町に限っては、巡礼者の旅籠であろう。ただ、昔は、それで、人も集まったであろうが、今の世は、それだけではだめなのだろう。やはり、第一次産業の発展が必要なのだろう。



 


写真撮影禁止の境内  

   残念ながら建物の中は、撮影禁止である。ただ、スマートフォンで写真を撮っている人もいた。私は、一応、ルールは守った。

 午後1時過ぎの街は、人でごった返している。土産物屋で、いったい何を売っているのだろうかと眺めてみる。十字架やローソクなどの圧倒的に宗教的な物が売られていた。さすがに、日本のような、饅頭やセンベイのような食べ物はない。