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日付: 2016年8月21日
場所: シュバルゼン湖(schwarzensee :標高716m)
地域: オーストリア(Austria) シュタイアーマルク州(Steiermark)
訪問地: Radstadt, Kleinsölk, Hinterwald, Breithahnalm, Schwarzensee(716m), Kleinsölk, (car), Wien


 


目覚めたら外は雨

 夕べの天気予報では、オーストリア・シュタイアーマルク州(Steiermark)の天気は雨だった。天気予報はみごとに当たった。 目覚めて窓から外を眺める。すると地面が濡れている。空から雨粒が落ちている。天気に愚痴を言ってもどうにもならない。残念である。  

 宿泊したホテルの部屋は、とても小さかった。しかし部屋はとても清潔だし、シャワーもトイレもしっかりしていた。 朝食付きで一泊30ユーロはお値打ちである。ちなみにホテルの名前は、「Bachseitenhof」。  

 

 

 


  落ち着いた街並み  

   自転車で、走ろうか走らまいか迷う。明け方降っていた雨は、今は小康状態である。 ただ、いつ雨粒が空から落ちてきてもおかしくない空模様である。

 とりあえず、ホテルから一番近い町であるラドシュタット(Radstadt)に来てみる。ゆっくりと歩きながら考えれば良いと思う。 別に、仕事ではないから走る気がないなら、やめるだけである。

 ラドシュタット(Radstadt)の街は、城壁都市だ。今は、かっての城壁自体は取り崩されているが、どことなく、趣のある街である。

 思うに、日本と比べてすごいと感じるのは、オーストリアの地方都市が立派に充実していることである。どことなく活気がある。 通りに面して閉店している店舗が少ない。若者が目に付く。これはラドシュタット(Radstadt)の街にだけ感じる印象ではなくて、 どこの地方都市に行っても感じる印象である。



 

 


走行を開始  

   天気が思わしくない日は、山の高いところは避けたい。苦労して登っていっても、見えるのは、だいたいは 霧だけである。  

 ということで、今日の走りの計画は、昨日走った隣の谷を登っていくことにした。  

 昨日は、ズーク(Söjk)谷の本流、この地方では大ズーク(Söjk)谷と呼ばれる谷をどんどん登っていった。 今日は、隣にある小ズーク(Söjk)谷を自転車で遡っていくことにする。  

 自動車を適当な駐車場に停めて、荷台から自転車を取り出して走りだす。  

 

 


 雰囲気の良い細道

   走り出す。空を覆う雲は厚いが、幸い、雨粒は落ちてこない。田舎道で継ぎはぎだらけだの道だ。 良いことは、何といっても出会う車、追い越される車が少ないことである。 天気が悪いせいか、終点の湖まで車で遊びに行く人の数が少ないのだろう。

 左側に木製の古びた柵、右側に牧草地。静かで、良い雰囲気の中を走る。走ってよかったと思う。



 


ダート道  

   シュバルゼン湖に近づく。人里を過ぎたためだろうか、道は砂利道になった。 ただ、良く整備されているので、細いタイヤでも走り易い。

 小雨が降りだし、しだいに雨脚が強くなり始めた。放牧地らしく、道端にドタリと、牛糞が横たわっている。注意注意である。



 


自転車も進入禁止  

     シュバルゼン湖の約3q程手前で、道は終わる。ここからは、自動車のみならず、自転車も通行止めである。歩くしかない。

 自転車に鍵をかけて立木に停める。歩いて湖を目指す。 100mも歩かないうちに振り返ると、一人のおじさんが、カメラで私の自転車を撮っているのが見えた。

 聞くところによれば、Giant MR4は、日本のみの限定販売だという。 オーストリアで自転車を走らせて、同じ自転車に出会ったことがない。こちらでは、大変、珍しい自転車の部類だ。 したがって、知らない人が、時折、私の自転車に興味を示すことがある。



 


本降りの雨  

   歩き始めるとともに、雨は本降りになった。時折、湖から帰ってくる人々と出会う。皆が皆、雨着をしっかり身に着けている。

 途中、雨降りにもかかわらず、木の下にベンチがあったので、そこで昼食を摂る。まわりの景色を眺める。雨も風情があって良いと思う。  



 


神秘の湖  

   1時間ほど歩いて、終点のシュバルゼン湖に着いた。人の手があまり入っていない、静かな湖だ。 願わくば、山を覆う霧が晴れていればだが。湖岸には大木が倒れ、自然のまま残っている。ここまでやってきた甲斐があった立派な湖だ。



 


見事な鳥瞰図  

   オーストリアを旅して思うのは、観光地の至る所に立派な鳥瞰図が掲示されていることである。そのいずれも、見事な仕上がりである。 日本にも、この種のものはあるが、レベルが格段に違うように思う。旅文化の落差を感じる。