home

日付: 2016年3月13日
場所: ハーグ村(Haag am Hausruck)
地域: オーストリア(Austria) 上オーストリア州(Uberösterreich)
訪問地: Gallspach, (Car), Haag am Hausruck, (Car), Wien


 


農家経営の民宿

 昨日は、午後5時には宿に入った。 農家が経営する民宿で、家の前には「卵売ります」の看板が掛けられていた。少しひるむ。  

 到着を迎えてくれたのは見かけ40歳過ぎのちょっと小太りのおばさんだった。 家の玄関前で「こんにちは」と握手する。すぐに今夜の宿のある部屋まで案内してくれた。 宿前の玄関前では、なんとも言えない「田舎の香水」が漂ってくる。こりゃ、すごい所に宿を取ってしまったと思った。 どこかで農作業でもしていたのだろうか、部屋に上がる時には、農作業用長靴を入り口扉の前で脱いで、中に招き入れてくれた。なんと大胆なおばさんだと思う。  

 とても英語など話さないだろうと思ったが、どこで学んだか、人は見かけによらない。立派な英語を話す。 田舎の民宿では、まず英語は無理だと考えていたが、予想外だった。  

 部屋は綺麗で清潔だった。素泊まりで43ユーロ(5,000円)。オーストリア国内だから、まあこんなもんだろう。  

 

 


民宿で卵を買う  

   朝、民宿の駐車場にはお客の車が5台停まっていた。 一晩に5組の客とは泊まるとは意外である。 泊まりは私一人だけと思っていた。

 民宿の駐車場に馬納屋があった。その馬納屋の入り口に冷蔵庫が一つ置かれている。 その冷蔵庫横に貯金箱が置いてある。卵を買いたい人は、料金を貯金箱に入れて、 冷蔵庫から卵を取り出して持ち帰る仕組みになっている。10個入りの卵箱を取り出して、 貯金箱に2.5ユーロ(300円)を入れた。ウィーンなんかと比較したら、2割〜3割くらい安いかな。

 



 


この町の人たちは何で生計を立てているのだろう  

   民宿を出て、村の中心まで来てみる。 村の名前はガルスパッハ(Gallspach)と言う。 人口2,000人程度の村なのに、村になぜか多数のホテルがある。 近くに観光地もないのに、このホテル数の多さを不思議に思う。  

Wikipediaで調べてみる。すると、このガルスパッハ(Gallspach)という村は、温泉保養地と書かれている。 何でも、1967年には1年かに45万人が、この村に宿泊したと書かれている。そして今は、2万人程度だとういう。 なるほど、これで村に林立するホテル群の多さが理解できた。    

 

 


小雨でサイクリングを迷う  

 今朝は午前6時には目覚めた。カーテンを開けて外を眺めたら路面が濡れていた。  すぐに雨がんでくれることを期待して、まずは村を散歩してみる。

 村役場の近くにパン屋兼のコヒー店があった。そこで時間つぶしを行うことにする。 店に入り、「コヒーを飲みたいが大丈夫か」と店員に聞いてみる。「いいよ」という返答。 朝食として何か食べたいがと言うと、じゃあチーズをパンに挟んであげるよとの返答だった。 なんと優しい売り子さんだ。私のつたないドイツ語を何とか理解して対応してくれた。



 


朝から喫茶店でビールを飲むオッサン

   こんな田舎だから、店にパンを買いにくる人達は、皆が知り合いだ。 交わす会話を聞いていてそれがわかる。これは当然だろう。

 店の奥に、一人の60歳過ぎのオッサンが一人座って新聞を読んでいた。 目の前のテーブルにビール瓶が一本、置かれている。午前9時から一杯始めている様子だ。

 パン屋の店員は、店の中でアルコールを朝早くから飲んでいるのに、このオッサンを全然、嫌がっていない。 オッサンが誰にも迷惑をかけずに静かに飲んでいるためだろうか。 この辺り、日本とは文化が違うなあと感じる。



 


ハーグ村へ移動  

   何時までたっても、雨は止まない。今日一日、こんな感じで雨降りが続く様相だ。

 地図で、面白そうな村が近くにないか探してみる。 すると20q程、西に行ったところにちょっとした村があるようだった。そこに向かって出発する。

 ハーグ(Haag am Hausruck)村には、ものの10分で着いた。 高速であっという間の移動である。何か、ディズニーランドのような、テーマパークを連想させる村だ。



 


雨の中の走り  

   せっかく、ここまで来たのだからと思う。 自動車から自転車を引っ張り出して、小雨が落ちてくる道を走りだす。

 雨は強くなったり弱くなったりして繰り返す。ただ、止んではくれない。オーストリアの自転車道路網の整備状況の良さには脱帽である。



 


3月中旬、春の訪れは遠い  

   ウィーン市内は、3月になり、どことなく春っぽくなってきた。 道端の木々が新芽を吹く出し始めている。名は知らないが、梅のような花びらをつける 雑木が満開である。

 ところがこの地方の春の訪れはまだまだの様相だ。森の木々は、まだまだ眠っている。

 スキー用の防水手袋をしているが、時折、写真を撮るために手袋を外すと手が凍えるように冷たい。 上には防水のヤッケを来ているが、下半身は防水ではない。濡れて寒くなってきた。

冬の雨の中の走りは辛い。