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日付: 2015年12月13日
場所: ペロー峠(Colle del Pero 標高1,253m)
地域: カンパニア州(Campania Region) イタリア(Italia)  
訪問地:  

Bosco, Rafrano, (sp18b), Girone(784), Colle del Pero(1253m), Girone Rafrano, Bosco


 


1,800m級の山を目指して

 今日も快晴だ。ちょうど日本の太平洋岸の冬枯れを思い出す。  

 自動車で内陸に向かって40km程走る。目指すはセルバチ山(Cervati)の登山口だ。 登山口までの途中、羊に道路を占拠されて運転できなくなったり、また同じように牛にも占拠されたりとハプニングに出会う。 牛飼いは30歳台の女性だった。道路脇から、私の自動車が通り過ぎるのを待っていた。  

 標高数百メートルの山中で、若い女性が牛飼いをする風景。 世界には、まだこういう場所が残っている。  人はそれぞれの人生があり、それぞれの世界を持っているというが、これが彼女の人生であり世界なのだろうか。 考えてみたら、とても幸せな人かも知れなと思う。  

 

 


登山道突入  

   時刻は午前9時半。セルバチ山(Cervati)登山道入り口の看板前に到着する。標高は784m。登山道入り口の 名称はジローネ(Girone)というらしい。  

 昨夜、セルバチ山(Cervati)登山についてインタネットで調べた。インタネットの書き込みでは、自動車でアクセス した場合には、舗装道路の切れる場所まで自動車で進むことが推奨されていた。 その書き込みに従って舗装道路上を行けるところまで進む。  



 


靴を履き替えて登山開始  

   2km〜3km程進むと舗装道路は切れて砂利道になる。 自動車を適当な場所に駐車して、ここから歩き始めることにする。ウィーンから持って来た登山靴に履き替える。 せっかくここまで持ってきた靴なので、安全のために履き替える。  

 延々と砂利道が続く。四駆車なら楽々に登れる林道だ。路面は石灰岩の小石が散らばり、若干、歩きにくい。 傾斜数パーセントの道をドンドンと登っていく。一昨日のカルロ山と標高が1,200mを超えると平坦道を歩くことになる。 これがやたらと長い。いっこうに登山らしい山道が始まらない。登山道のまわりはナラの木の森だ。 今は、落葉しているが夏はすごい様相だろうなと想像する。  

 

 


登山道をロスト  

 8kを歩く。道を間違えたのか登山道を見失ってしまう。道をロストしたと直感したら、引き返すのが常道だ。 あっさりと登頂を諦める。冬の今は、日暮が早い。帰りの時間を考慮すると、セルバチ山(Cervati)を今から 往復すると完全に下山は完全に暗くなってしまう。上りを諦めて、ホテルから持ってきた缶詰とパンで昼食を摂る。

 とても静かだ。風が木々を揺らす音だけが響き渡る。さすがに1,000m超の高原だ。日向にいても、寒さを感じる。 早々に下山を始める。



 


何んとも美しい風景

   林道をゆっくりと下る。まわりは絵になる風景ばかりだ。この季節、山の中をハイキングしているのは 私だけだろう。まさに独占状態である。



 


峠からの絶景  

   ペロ峠(Colle del Pero)は標高1,253m。 南イタリアの山々を一望できる。明日はウィーンに向かって旅立つ。 来年の冬も、ぜひ南イタリアに来たいものだと思う。眼前に広がる山々の中を自転車で走ろう。