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日付: 2015年12月25日
場所: オーストリアからイタリアへ
地域: オーストリア(Austlia) イタリア(Italia)
訪問地: 自動車移動(ウィーン、ベネチア、ボローニャ、フィレンチェ、ローマの北100q)


 


イタリア遠征に出発

 昨冬に続いて、今年の年末はイタリアで過ごす。寒くて暗いウィーンを抜け出してあったかい国をめざす。 そしてサイクリングに励む。  

 昨年の教訓から、今回は、車の中に人ひとりが腰を伸ばせるスペースを確保し、 そこに仮眠できるようにする。寒さ対策としても寝袋を2枚持参している。  

 1500qの移動は辛い。先は長い、今の体力を考えると、途中の道中でどこかで休息は必要だ。  

 

 


走行予定距離は1,500km  

   カーナビに目的地を入力。距離は1,442km。到着予定時刻は午後9時37分だ。 現在時刻は、午前8時37分なので、ざっと走り続けて11時間だ。人生で最大とは言わないが 指折りの長距離移動になる。  走り始める。最初はゆっくりと。生憎、ウィーンは霧に包まれている。暗い旅立ちだ。

 目的地は、南部イタリアのナポリ市の南100qに広がるクレヨント・バロー谷国立公園だ。  



 


何とも美しい樹氷  

  高速道路をA2号を50q程走ると、しだいに霧は薄くなり、やがて消えた。 辺りは雲ひつつなく晴れ渡った素晴らしい天気になった  

 200km程走るとオーストリア第二の都市であるグラーツを抜ける。 すると道路沿いの木々は、白い花びらを枝につけたようになる。 霧が氷ついて、枝に氷の結晶が晶出したのだろう。しかし、この世のものとは思えぬ風景に 写真を撮る。逆行に映える樹氷がキラキラ光る  

 

 


昼食  

 あまりに樹氷が綺麗なので、駐車スペースで昼食。ツナの缶詰、キャベツ、パプリカ、 いずれも昨日の余りだ。まあ、ポットに入れて持ってきたコヒーがあるので、これで満足だ。  風もなく、何と気持ちの良い一日だろう。





 


オーストリア最後の給油所

   ウィーンからA2の高速道路を380qを走る。国境は近い。オーストリアのガソリンは イタリアと比べて安い。理由は不明だ。実際、オーストリアで1.1ユーロのガソリンがイタリアでは 1.4ユーロだ。それゆえに、ここでガソリンタンクを一杯にする。

 時刻は午後2時。しばらくはオーストリアとはお別れだ。難民騒ぎで国境が厳しくなっているというが、 どんなものだろうと不思議に思う。



 


夕日がドンヨリ

   国境通過は、あっけなかった。そもそも誰もいない。こんなもので良いのだろうかと思う。

 ベネチアを午後4時に抜ける。アルプスを抜けると曇り空になり、その後、晴れ渡った。 ウィーンの午後4時は、もう暗い。ここではまだ太陽を観ることができる。南に来た証拠だろうか。

 一心に走り続ける。まだまだ、1000qはいけそうだ。



 


  警察の職務質問

   午後7時。パーキングエリアでナビを操作しているとパトカーが隣にとまる。 運が悪い。 「ドキュメント」を見せろと機械的な質問。内心、びくびくだ。別に、身に覚えはないのだが。 パスポート、免許証、滞在許可証、車検証と全部をチェックされる。どうして、こんなに 真剣にやるのだと言いたくなる

 私の状況は複雑だ。まずパスポートは日本発行、 免許証はフランス発行、そして滞在許可証と車検証はオーストリア発行だ。おまけに、 滞在許可証は期限切れで、現在、更新中とのドイツ語の手紙つきだ。

 滞在許可証でひっかかるかなと思ったが、警察官は、「更新中か?」と確認を取る。 正直にそうだという。「よし。」と言って無罪放免になった。そして何事もなかったかのように 立ち去った。

 クリスマスの夜。仕事とはいえ、ご苦労様である。