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日付: 2015年10月4日
場所: オーバーガンゼルンドルフ村(Obergänzerndorf)
地域: 下オーストリア州(Niederöstrreich) オーストリア(Austria)
訪問地: Obergänzerndorf


 


知人の訃報

 ヨーロッパをブラブラしていると自然に日本が遠くなる。人との連絡も絶えがちになる。当たり前のことだが、1万キロ離れた地球の裏のことより明日の天気の方が重 要だ。

 めったにメールをよこさない友人から連絡が来た。残念な知らせだった。知人が逝ったという。胃ガン、64才。 生命誕生から35億年。無数の生命が誕生して生きて死んでいったことだろう。それをと思えばそうだが知人の死は辛い。    

 

 


オーストリアの農村  

   週末の田舎は寂しい。皆、どこへ行ってしまったのかと思うほどだ。村の大通りは閑散としている。どこに行っても、こんな感じだ。

 ひとつ不思議に思うことがある。農業従事者は、畑では大型の農機具を使って大規模生産農業を行っているように見える。ところが、彼らの住む村は、どことなく活気がない。

どうだろう、実際、畑で活躍する大型農機具を見ると、畑で何年使えるかわからないことから償却費用は大変な額になると思う。楽して金が集まるのは、地球上でほんの一握りの人だけだ。



 


トウモロコシの刈り入れシーズン  

   トウモロコシを収穫する最盛期だ。立ち枯れさせたトウモロコシを農機具を使って刈り入れる。だだっ広い畑も、ほんの1時間程度で済んでしまう。道路は、刈り入れしたばかりの茎や葉の破片が散らばる。この畑、これから冬に向けてどうなるのだろう。  

 

 


この解放感はすごい  

 今朝、目覚めた時に朝霧が出ていた。時間が経つにつれて、霧は濃くなり視界が悪くなった。せっかくの一日だから、是非とも外に出たいと思った。午後1時、少しは天気が良くなってきた様子がうかがえた。

 それではと、自動車をとばして、ウィーンから30km程北に離れた村にやってきた。実は、私自身農村風景を眺めるのが好きだ。特に、緩やかな地形が広がるウィーンの北に興味を持っている。



 


 家族連れに想う

   10歳くらいの女の子を一人を連れた家族連れに出会った。道で挨拶する。すると機嫌よく言葉を返してくれた。残念ながら、意思疎通はできない。でも、広い田園地帯をゆっくりと親子で散歩しているらしく、とても心は穏やかな様子だった。

 思うに、日曜日の昼下がり、親に連れられてゆっくりと田園を散歩する少女は、自分の親をどう思うだろうかと考えた。恐らく親子間の意思疎通の問題など起きないだろうと推測する。親子関係とは、こんな瞬間を持つことがとても大切だと考える。



 


コーンスターチかな  

   あっと言う間に、広い畑に広がるトウモロコシを収穫してしまった。残ったのは、綺麗に摘まれたトウモロコシの実だけだった。作業は、とても手際よかった。

 見る限り、息子が大型農機で刈り取りを行い、父が刈り取ったトウモロコシの実を片付ける役のようだった。秋の一日、どこか、心の隅っこに貯まっていた何かが、ふっと拭き取られるような気分を感じた。