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日付: 2015年8月22日
場所: アイゼンタルホッヘ峠(EisentalhÖhe標高2048m)
地域: シュタイアーマルク州(Steiermark) オーストリア(Austria)
訪問地: Kremsbrüke(952m), (Cycling), Innerkrems(1480m), (Cycling), EisentalhÖhe(2048m), (Trekking) Eisentalhöche(2180m), Königstuhl(2336m), Karlnock(), EisentalhÖhe(2048m), (Cycling), Innerkrems(1480m), (Cycling), Kremsbrüke(952m), Gmüd


 


サービスエリアで車中泊

 午後6時過ぎにウィーンを出発した。一路、高速道路で西へ。目指すは、400km先のサービスエリアだ。 高速道路A2を70kmほど走って準高速道路のS6の入る。途中からは一般道だ。日が短くなり、午後8時半には暗くなる。  

 まったく走ったことのない夜道の一般道を走り続ける。そして高速道路A10に入る。午後10時を過ぎる。 休みなしで走り続ける。ずいぶんと元気があるものだ。  

 午後11時に、車中泊を行うつもりのサービスエリアに入る。なんと、こんな時間に、エリアは満杯状態だった。 みんな、なんのために、ここにいるのだろう。  

 

 


峠のぼりのために駐車場探し  

   ウィーンから持参した食料で朝食を済ませる。そして出発だ。 今日、アタックする峠は、アイゼンタルホッヘ峠だ。標高は2048m。

 ノッカルム通り(Nockalmstraße)は有料道路で、道路の途中に標高2000mを越える峠が二つある。 一つは、5月16日にアタックしたグロケンヒュッテ峠(Glockenhütte)標高は2,024m、もう一つが 今日アタックする峠だ。

 標高952mのクレムス橋(Kremsbrüke)からの登りで、標高差は約1,100mだ。道路沿いの路肩に自動車を 駐車して、いざ出発だ。



 


 道沿いは、典型的な農村風景  

   前半は、無駄な負担を脚にかけないように、ギアは一番軽いローギアで、ゆっくりと登る。 息があがらない分、周りの景色を楽しむことができる。幸い、時折、曇るが、まあまあの天気だ。  

 道沿いには、ウッドハウスが目につく。結構な、年期が入っている家もある。感心なのは、 どの家もベランダに花を飾っていることだ。今の季節、赤い花が、太陽光線に冴える。  

 

 


ここからは有料道路  

 緩い坂を、ほんとうゆっくりと、7kmほど登る。インナクレムス(Innerkrems)の村に着く。 高度は、1480mまで登ってきた。ここからは、有料道路のノッカルム通り(Nockalmstraße)に入る。

 自転車は無料だ。これは助かる。ちなみに、乗用車は13ユーロ(約1600円)、バイクは10ユーロ(約1400円だ)。

 思うに、オーストリアの有料道路のほとんどは、自転車はなぜか無料だ。まあ、道路を傷める度合いは、自動車 と比べれば、微々たるものだから、納得もできる。面白いのは、観光バスで、この有料道路に入るには、一人あたり 3ユーロ近い(約500円)お金を払う。50人いたら150ユーロだ。これはまさにぼったくりと思うのだが。



 


有料道路に入ると急坂増える

   有料道路のノッカルム通りに入ると、10パーセント程度の坂道が始まる。あと500m登れば峠だ。 峠で、アイスクリームを食べよう。と自分に言い聞かせて、ドンドンと登っていく。

 標高1700mのところに、小屋がある。 この小屋の駐車場に、かって、この地域に鉄の鉱山があったことを示すポスターが張ってある。

 何でも、ずいぶん昔の17世紀あたりに、この辺いったいに、何か所かの鉄鉱山があったとのことだ。 このポスターには、英語の説明文も付いており、とても親切だ。



 


牛の大群  

   標高1800mまで登りつめる。すると道路沿いの丘で、牛の集団を、家族総出で追い回していた。 どうだろう、全部で50頭ぐらいはいるだろうか。 理由はわからない。

 察するに、何頭かの牛を市場に出荷でもするのだろうか。数日後には、食卓にステーキとして 並ぶかと思うと、なぜか、可愛い目をした牛たちが哀れだ。

 この地域は、ヤギやヒツジよりも牛の放牧が盛んなようだ。晴れ渡った夏空の下、ひたすら食卓に おかずとして並ぶ日を目指して、草を食べ続ける牛の人生とは何だろう。



 


あらら、どこかで観たパイプおじさん  

     標高1900mに休憩所がある。その休憩所のレストラン前に、パイプオジサンの木彫りを見つけた。しかりとパイプから 水が出ている。

 この夏、ある峠で、一人寂しく野宿をした。その峠に、このパイプオジサンの木彫りがあった。 なんとも愛嬌のある顔で、絶えず水をパイプから吐き出す姿は、滑稽で面白い。

 近くに売店があったので、このパイプオジサンのミニチュアを置いてないかと探したが、残念ながらなかった。



 


午前11時過ぎに峠に到着  

   3時間の格闘の末に、標高2048mの峠に辿りついた。いとものことだが、ゴールが見え始めると元気が出なくなる。 その逆が普通だが、なぜか、私の場合には、到着時の達成感を、先取りしてしまう傾向がある。これが、 ブレーキとなって、格闘精神が失せてしまう。

 何んとか峠にたどり着いて、峠の茶屋に入る。アイスクリームを探すが、みつからない。「MIKA」のパラソル があれば、その店には必ず、「MIKA」のアイスがあるのだが、この茶屋には、パラソルがない。残念だ。

 ちょっと早いが、パンと野菜のパプリカを齧って、そして缶詰を肴に昼食を始める。



 


まわりの山々を散策  

   まだ、正午前である。峠から降りるには早すぎる。周りの山々を少し、歩いてみることにする。

 まずは、峠から歩いて30分の標高2180mのアイゼンタルホッヘ山だ。牛糞がいたるところに落ちているので、 注意深く歩く。すぐに頂上に着いた。



 


標高2,336mのケニングストール山へ  

   アイゼンタルホッヘ山からケニングストール山へは、歩きで1時間かかると標識に書いてある。 多くのハイカーが、ケニングストール山方面に移動していく。私も、行ってみることにする。

 登山道は、しっかりと整備されている。注意するのは、牛糞を踏まないように歩くことだ。



 


午後1時半に登頂  

   ケニングストール山に向かう途中で、天気が少し回復しだした。晴れ間が多くなった。 遠くの山々が、しっかりと見えるようになった。遠く、名も知らない山々が続く。 どれもこれも、登りたくなる衝動に駆られる。

 頂上には20人程度の人が休憩していた。あるグループは、持ってきた瓶ビールで、乾杯をしていた。 ガラス容器ごと持ってくるとは、これはすごい。



 


時間つぶしに城壁都市を散策  

   グムード(Gmüd)の町には、午後5時前に降りてきた。 サービスエリアで車中泊するには、少し、早すぎる。地図によれば、この町は、観光注目都市にランクされている。

 町は、城壁都市だ。町の構造は、まさにそうだ。店は、新しいが。町の北に、古い廃城がある。そこを見てまわる。 変に観光地かされておらず、落ち着いた町で、これは魅力的だ。