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日付: 2015年7月25日
場所: ザルツスティーゲル峠(Salzstiegel-sattel:1543m)
地域: シュタイアーマルク州(Steiermark) オーストリア(Austria)
訪問地: -Cycling--, Weißkirchen(689m), Kleinfeistritz(842m), Salzstiegel-sattel(1543m), Kleinfeistritz, Weißkirchen


 


なぜか眠たい

 どういうわけだろう。眠気が一向に消えない。今朝は午前4時半に起きて、アパートを出発してきた。 朝が早いと言えば早い。しかし、普段の生活でも午前5時には、当たり前に目覚めていることを思えば、 そんなに異常なことではない。  

 ウィーンから、目的地のバイスキルヘン村(Weißkirchen)までの移動距離は約210kmだ。普段なら、 休憩なしで、しっかりと走れる距離だ。ところが、今日は、二度もパーキングに寄って、休憩をした。  

   時刻は、午前8時を回った。だのに体がシャキッとしない。バイスキルヘン村(Weißkirchen)で開いていた パン屋さんでパンを買い込み、車の中でコヒーとともに食べる。どうも、今日は元気がでない。  

 

 


疲れが貯まったのかな  

   バイスキルヘン村(Weißkirchen)でぐずぐずする。普段は、自転車で走り始めれば元気が出る。 ということで、ゆっくりと走り始める。目指すは、約15km先にある標高1,543mの峠(Salzstiegel-sattel)だ。

 天気予報では、先週ほど、天気は良くないと言う。まあ、毎日が快晴日を期待するのが欲張りだから、しょうがない。 救いは、少し、涼しいことかな。



 


 誰が住むのか、美しいお城  

   坂道を登り始める。このあたりは、カボチャの生産地なのだろうか。道端沿いの畑の中で、大きな黄色い花が目立つ。 まだまだ花の季節で、実は大きく育っていないようだ。  

 道端に、ひっそりと黄色のペンキで装飾した一軒のお城が見える。どことなく、落ち着いている。残念なのは、 なぜか、家の横に、バレーボールのコートが作られており、それが、とても目障りなことだ。ここに古い、花で 飾られた井戸でもあれば、最高なのになあと思う。  

 

 


 サイクリスト多し  

   クラインフェイストリッツ(Kleinfeistritz)の村を過ぎる。道が細くなる。道添には、農家がポツリポツリ と現れる。感心なのは、どの家も、家の窓を花で装飾していることだ。名前は知らないが、赤い小さな花が美しい。

 時折、サイクリストとすれ違う。皆、峠を目指すひとたちだろうか。道路を下ってくるすれ違いの サイクリストは、皆、涼しい顔をして、通り過ぎる。登りの、サイクリストは、すごい様相をして登っていく。 私の走りは、長期戦に備え、最大のローギアだ。ゆっくりと、自転車が停まってしまいそうなくらいまで、 ペダルを漕ぐ速度を遅くする。まさに、脚に負担をかけない省エネ走法だ。



 


残り3.5kmは、砂利道

   残り3.5kmの標識を過ぎる。道は、舗装道路から砂利道になる。直線の部分は、砂利道もしっかりしている。 ところが、道路がカーブするところでは、自動車が道を荒らすせいか、ゴツゴツした石が露出している。

 今日の走りも、歩き押しはしない走りだ。息が上がれば、そこで立ち止まり、大きく、深呼吸をして、呼吸を 整える。それの繰り返しで登っていく。   



 


 峠に到着  

   残り500mは、辛い格闘戦だった。少しペダルを漕いでは休む。その繰り返しだ。突然、視界に、一軒の家が入る。 あれ、到着したのかな。それとも、道添の農家かなと思う。  

 なんと、峠の茶屋は、普通の農家が経営していた。峠の茶屋あたりには、なぜか多くの牛が集まっている。 首に吊り下げた鈴音が喧しい。静かな、峠をイメージしていたが、これはずいぶんと違う。  



 


午後は、どうしよう  

     今朝の走り始めの腹積もりは、こうだった。まずは、自転車で峠まで登る。登頂後は、一度、下界の村まで 降りる。そして、自動車で峠まで再度登ってくる。午後は、峠に車を停めて、近くの山々を散策する。 夜になったら、峠で野宿する。

 どうも、ここの峠は、牛がうるさすぎる。野宿する意欲が失せる。とりあえず、下界まで、ダウンヒルを 楽しむことにする。  



 


雨が降り出す  

   雨が降り出した。いつの間にか、空は、黒い雨雲に覆われている。バス停の待合室に入って、 雨宿りする。どうも、今日は、天気に恵まれていないようだ。

 雨には、かなわない。ここで野宿するか、それともウィーンに帰るか。迷う。迷った挙句に、 「この年齢だ。そんなに無理することはない」と自分に言い聞かせて、走りを止めてウィーンに帰ることにした。

 今日の収穫は、標高1,543mの峠一つだ。まあ、峠を一つ登れただけでもよかった。