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日付: 2015年6月13日
場所: プレイナ・ゲシャイド峠(Preiner Gscheid :標高 1,070m)
地域:  オーストリア(Austria) 下オーストリア州(Niederösterreich) 
訪問地: Gloggnitz(457m), Payerbach, Reichenau an der Rax, Prein an der Rax, Preiner Gscheid(1,070m), Kappellen, Mürzzuschlag(670m), Semmering(984m), Breitenstein, Gloggnitz(457m)


 


週末は猛暑

 この一週間、ずっと晴れが続いている。自転車乗りにとって、最高の季節だ。 午前5時に起床。5時半にアパートを出発。一路、A2号高速を南に、 ノイキルヘン(Neunkirchen)で国道56号に入る。グログニッツ(Gloggnitz)で降りて、ここから走りだす。  
 朝はとても涼しい。  

 

 


遠く石灰岩の崖が続く山々  

   グログニッツ(Gloggnitz)から西に向かって走りだす。ここにも立派な自転車道(Schwarzantal Radweg)が 走る。オーストリアは、つくづく自転車文化の成熟した国だなと思う。どこに行っても、立派な自転車道 だらけだ。

 前方にラックス(Rax)と呼ばれる山々が視界に入る。 白灰色の石灰岩の地肌が露出した山々だ。



 


世界遺産の鉄道  

   ここに走りにきたもう一つの楽しみは、ゼメリンク鉄道(Semmering Railway)を観ることだ。 19世紀に造られた山岳鉄道がどんなものかと興味がある。  

   ペイヤバッハ(Payerbach)の村の真ん中をシュバルチェ川(Schwarze)が走る。石灰岩の山々の谷を 流れてきた美しい川水が流れる。この村のお店でパンを買う。朝が早かったせいか、お腹が空いた。 二つ買って、ひとつをその場で食べる。  

 

 


峠道の始まり  

   プレイン(Prein an der Rax)の村を抜ける。登りがきつくなる。 本格的な峠登りが始まる。標高680mから標高1,070mへの標高差400mの峠アタックだ。

 曲がり角で、雄大なラックス(Rax)の山々が視界に入る。 雲一つなく晴れ渡った空に、灰白色の崖が際立つ。 この景色、欧州サイクリングのまさに醍醐味だ。



 


45分の格闘戦が終了

   プレイン(Prein an der Rax)の村から、 プレイナ・ゲシャイド峠(Preiner Gscheid)まで、45分間の勝負だった。 今回は、手押しせずに、全行程走り続けることにかけた。 最近、自転車用の足腰がしっかりできている感触だ。ペダルを漕ぎつつ、それを実感しながら、 汗を流す。

 峠は、登山者の車でごった返していた。なんと大型バスまで停まっている。この山、 そんなに有名なのだろうか。一度、登ってみようかなと思う。日陰で、食事をしつつ、そう考えた。



 


廃線を利用したサイクリング道路  

   自転車の下りは速い。アット言う間に、カぺレン(Kappellen:703m)の村に着く。 路肩に美しい花が咲き乱れた自転車道を走る。どうもこの自転車道は、廃線となった鉄道 を利用したような。  ミュールツシャルグ(Mürzzuschlag:670m)の街に着いた。 ここからゼメリング(Semmering:984m)峠まで、だらだらとした登りが続く。 本日の峠アタックの2つ目だ。





 


 こんなところに日本語  

   ゼメリング(Semmering:984m)の峠に向かって走る。途中、日本語が書かれたモニュメント に出会う。日本語で、野沢温泉とミュールツシャルグとでスキー博物館に関するモニュメント らしい。1985年に建立したという。今から、30年前のことだ。風雨に晒され、ほとんど 見えないようになっているが、いまだ健在だ。

 時刻は12時半。とても暑い。ただ、日陰に入ると爽やかな風が吹くことから気持ちが良い。 2本目の500mlのボトルを飲み始める。このボトルもあっという間に、飲み干してしまった。 とにかく、汗だくだ。



 


ゼメリングは、スキーリゾート地  

   午後1時過ぎに峠に着いた。ここは、スキーリゾート地だ。 マウンテンバイクのダウンヒルを楽しむ人々で溢れている。

 ここから国道を、このまま下るか、それともゼメリング鉄道を観ていくか迷う。 基本的には下りが多いだろうからと、鉄道を観ていくことにする。 驚いたのは、「世界遺産自転車道」と名付けられた自転車道があることだ。これにはタマゲタ。



 


 見事な鉄道  

   ビアドックは日本語で何と言うのだろう。高架鉄道橋とでも言うのだろうか。 標高600mから標高1000mまでの高度差を登りきるために、至る所にトンネルや高架鉄道が走る。 手入れはしているのだろうが、19世紀の半ばに造られて、今も現役だ。



 


2段の高架鉄道  

   ちょっと、遠回りする。2段の高架鉄道橋を観ていくことにする。何でも、この場所は、 有名なようで、観光客がチラホラといる。

 雲が空を覆いだした。夕立でも来そうな雰囲気だ。