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日付: 2015年5月25日
場所: ツバイゲルト自転車道(Zweigelt Radweg、ウィーンの北東20q)
地域: オーストリア(Austria) 下オーストリア州(Niederösterreich) 
訪問地: Deutsch-Wagram, Großeng, Bockefließ, Tweigelt Radweg, Wolkersdorf, Obersdorf Deutsch-Wagram,


 


三連休の最終日

 天気の具合がいま一つだ。せっかくの三連休は雨ばかりだ。 思うに、今の自分から自転車を取ってしまうと何が残るのだろう。人間とは単純なものだ。  

 雨は降り続く。部屋に閉じこもって酒を飲む。体に良くないことは知っている。しかし、やることがない。 芸術には興味がない。美術館での時間つぶしは苦痛だ。  

 三連休の最終日。天気は、少しは良くなる気配。朝方、久しぶりに太陽を見た。 自転車を持って外に出る。  

 

 


アスパラガス祭り  

   来た場所は、ウィーンの北東20kmに広がる平地だ。近郊農業が盛んな地域だ。

 不思議なものだ。季節は、ドンドン移る。毎週、景色が変わる。すごい勢いで 時間が進む。それに合わせて、世界が変わっていく。

 五月下旬、「アスパラガス祭りを開くよ」とのポスターを見つける。 アスパラガスも、もう少しの寿命だ。



 


鬱蒼とした森  

   冬の間は気にならなかった。今の森は、すごい緑だ。 その緑の密度に驚かされる。  

 むやみに森の中に入ってはいけないそうだ。 なんでも、脳炎を仲介するダニが、繁殖しているとのことだ。 キコリが、なぜ、冬に木を切るかがわかった。 農閑期という理由もあるだろう。 思うに、この鬱蒼とした森を前にすると、安全や作業能率を考えると夏より冬の方が働きやすい。  

 

 


森の中のチャペルで休憩  

   森の中に、興味を惹かれるチャペルを見つけた。 なんでも、フランスのルード(Loudes)と 関係があるらしい。 この地から、はるばる、仏スペインの国境近くの街まで、歩いて巡礼に行く。 そんな時代もあったのだろうか。

 風の音、鳥の鳴き声、いろいろな音が森の中に響き渡る。 コーヒーを飲む。いまここにいる自分自身の幸せさをつくづく感じる。



 


ワインの村に入る

   ボッケフリース(Bockefließ)の村に到着する。 街の真ん中に、不釣合いな教会の塔がそびえる。 立派だ。 この教会の横を、ツバイゲルト自転車道(Zweigelt Radweg)が走る。 これからブドウ畑の中に入っていく。 地図で見る限り、平坦な地形が広がっている。楽な走りが期待できそうだ。



 


原油生産井  

   教会を過ぎて緩やかな坂を登り始める。 すると住宅地の中というのに、大型の原油汲み出し井が視界に飛び込んでくる。 その不釣合いさに驚く。 何でも、ここから北東に広がる地域は、原油生産を行う施設がたくさん並んでいるらしい。

 ここはウィーンから、たかだか20km程度しか離れていない。 そんな村で原油生産が行われているとは驚きだ。 また、親切にも、その原油生産井を巡る自転車道があるという。 この国の自転車文化には、いやはや恐れ入る。



 


活気がない村  

   たまたまだろうか。 どうもワイン生産を行う村としては活気が感じられない。 道路脇に、19世紀に作られたという半地下式のワイン貯蔵庫が並ぶ。 オーストリアのワイン生産地帯で、よく眺める風景だ。 ただし、どれもこれも使っている気配がない。今は、工場に集めての集中生産かな。

 石畳の道が続く。多くの人が、この道を通ったかと思うと時代の流れを感じる。 祭日の昼間。道を通り過ぎる人はいない。とても寂しい村だ。



 


ちょっと雰囲気が違ったブドウ畑  

   どこのブドウ畑に行っても、 斜面一面にブドウ畑が広がる。それが当たり前の景色を思っていた。 

 ところが、ここは、ブドウ畑と小麦畑が、交互に並んでいる。 一面がブドウ畑ではない。 病害虫予防の栽培方法としては、この方が良いのだろう。 ただ、ずいぶん、余裕のある栽培法だ。

 ダートな道が続く。 パンクを心配する。冷や冷やして走る。 ツバイゲルト自転車道(Zweigelt Radweg) は、結構、面白い自転車道だ。アップダウンが少ない。 景色が多様性に富む。道理で、自転車走りを楽しむ家族も多いように思う。



 


 のどかなブドウ畑  

   ボルカースドルフ(Wolkersdorf)の村に入る。とても控えめなブドウ畑が広がる。

 面白いことに、ツバイゲルト自転車道(Zweigelt Radweg)は、夕方の7時から朝の7時までは 閉鎖されるとのことだ。 まあ、わざわざ夜中に走る人はいないだろうが、悪戯する人でもいたののだろうか。



 


探し続けたアスパラガス畑を発見  

   オーバースドルフ(Obersdorf)からドイツワグラム(Deutsch-Wagram)に向かう道を走る。 道路添に、アスパラガス畑を見つける。  アスパラガスの大生産地と言うのに、関心の畑が見当たららないことを不思議に思っていた。 ジャガイモ、トウモロコシや小麦など多様な畑は広がる。 ただアスパラガス畑には出くわさなかった。

 生産の盛りは、過ぎている。しかし、畑に植えられているの、明らかにこれは青アスパラガスだ。やっと見つけた。