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日付: 2015年5月3日
場所: ハイデル山 (Haidel :標高1166m ) ドイツ(Deutsch) バイエルン地方(Wayelischerwald)、グライネッターの森(Graineter Wald)
訪問地: Haidemühle(Deutsch), Bischofsreut(Deutsch), Graineter Wald(Deutsch), Herzogreut(Deutsch), Bischofsreut(Deutsch)


 


道路からほんの10メートルで国境

   ホテルのチェックアウトは午前9時以降だという。これは遅い。それを待つのは辛い。 朝に強い私は、午前5時には目覚める。朝食を村のカフェで食べられないかと思う。 今日は日曜日だ。ラッキーなら、どこかの店が開いているはずだ。  

 午前7時に、散歩のためにホテルを出る。ハイデミューラー(Haidemühle)の村は、相変わらずの雨模様だ。 もう3日間も、こんな天気が続いている。  

 驚いたことに、歩いている道路脇に、どうも国境表示の杭らしきものが見えた。近づいていて見る。 やっぱり、国境だった。こんな可愛い小川が国境で、こちらがドイツで向こう側がチェコと思うと、どことなく 世界の狭さを思う。  

 

 


 村で2軒のカフェ  

   ハイドミューレの村には、2軒のパン屋がある。いづれもパンを売るのみならず、喫茶店を併設している。 店の扉に張り出された紙を見てみる。どちらも日曜営業をしている。よかった。これで朝食は何とかなりそうだ。

 村外れのピルガー(Pilger)というカフェに入ることにする。 日曜日は7時に開店すると張り紙が店の前に掲示されている。

 ところが7時を過ぎても、開店する気配はない。 通りがかりのおばさんが、私にドイツ語で声をかけてくれた。「・・・・遅く・・・」と言われて 一つの単語だけ理解ができた。どうも開店は遅いよという私へのアドバイスらしい。

 

 


話しかけられるが理解できず  

   店が開かねばしょうがない。もう少し散歩を続ける。  そして午前8時頃に、ピルガー(Pilger)の前を通る。 店員のおばさんらしき人が一人いる。これとこれをくれと頼む。 「店の中で食べるか?」と聞かれる。「そうだ」と答える。  

 その後に、いろいろと世間話を話しかけられる。どうも、ここで何やっているの? と聞かれているらしい。悲しいかな、それにしっかり答える語学力はない。 適当にドイツ語で答えるが、相手は意味を理解してくれない。どうも発音が悪いらしい。  

 さびしくパンを食べながら、コヒーを飲む。ここで、言葉を話すことができたら、 なんと素晴らしいことだろうと思う。ドイツ語を勉強しよう。心に誓う。  

 

 


  森を自転車で走る  

   せっかく、ウィーンから300qも遠征してきて、自転車にまったく乗らずに 帰ってしまうのはもったいない。雨は、相変わらず降っているが、 時折、雲間が明るくなる。

 自動車から自転車を出して、走り始める。何か、しばらくぶりの走りのような気分だ。 新緑のボヘミアの森の初乗りだ。やっぱり、風を肌で感じるには、自転車に 乗らないとだめだ。つくづく思う。



 


  あれれ、行き止まり  

   快調に走る。舗装道路を、ずっと進めば、ハイデ山(1160m)の頂上に、いずれは 到着するだろうと考える。坂もハアハアいいながら登っていく。

 ところが現れたのは、通行止めの印だった。しっかりフェンスがかけられている。 何だ、これより先はいけないのかと落胆する。来た道を戻る。坂の下りは、 自転車の特権で、とても速い。



 


ツワモノどもの夢の後  

   今度は、しっかりと地図を見て前に進む。未舗装道路であるが、 気にせず進む。時折、がたがた道になれば、自転車から降りて押す。ゆるい登り道だ。

 ドンドン進んでいく。するとレオポルドスレオト(Leopoldsreut)という場所に 着く。ここは、かって、20軒近い農家の集落があったところだという。今は、何もない。 1960年頃に、離農が激しくなり、そのうち誰もいなくなったようだ。

 村の昔の写真が、いろいろな場所に飾られている。 かっての畑は、植林され、今は全てが直径30cmの木々に成長している。 時は、歩みを停めずに過ぎる。待ってはくれない。



 


  今日もガスのために何も見えない  

   ちょうど正午に、ハイデル山(1160m)の頂上に到着した。残念ながら、頂上からは 何も見えない。ほんとうに残念である。

 ジュースとトマトと残り物のビスケットで寂しい昼食をとる。早々に帰ることにする。



 


下界は、視界良し  

   未舗装道路を、自転車のタイヤを痛めないように、慎重に、手押しで降りる。 こんな時に、マウンテンバイクがあればと思う。

 ここから、 ヘルツオグロイテ(Herzogreut)から 自動車の置いてある。ビショフスロイテ(Bischofsre(Deutsch)の村まで、 約10qを走ることになる。下界は、景色が良い。願わくば、陽射しが射せばと思うのだが。

 ビショフスロイテ(Bischofsre(Deutsch)村の近くでは雨になった。 雨具がビショビショになるほどの濡れだった。 今回のドイツ遠征の象徴のような天気だった。