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日付: 2015年4月19日
場所: ノイジ−ドラ湖‐ライトハビルゲ自然公園 (Naturpark Neusiedler See-Leithagebirge) オーストリア(Austria) ブルゲンランド州(Burgenland)
訪問地: Mannersdorf, Hof am Leithaberge, Kaisereich(443m), Franz-Josef Warte, Donnerskirchen, Purbach, Breitonbrumn a. N.S. Kaisersteinbruch, Mannersdorf


 


石灰岩鉱山の村

   昨日の続きだ。ウィーンの南40kmに広がるライトハベルグ丘陵の東側を攻める。 出発地はマナースドルフ(Mannersdorf)だ。この村には、セメントの原料となる良質な石灰岩が分布する。 村の東には、幾基もの数十メートルの高さの施設が立ち並ぶセメント工場が際立つ。 何でも、ウィーンの主要な歴史的建造物の石灰岩は、ここから持ち運ばれたとのことだ。  

 その村を西に向かって走りだす。  

 

 


ここにも素晴らしい自転車道  

   マナースドルフ(Mannersdorf)村からホッフ(Hof am Leithaberge)村に向かう。 立派な2車線の道路の横に、綺麗な自転車道が造られている。なんとも、いつもながら、 この種の自転車優遇の道造りには脱帽だ。

 朝方、雲が空を覆っていた。ところが走り始めると次第に雲間から太陽が顔を出すようになった。 それに、昨日と比べると暖かい。今日は、絶好のサイクリング日和になりそうだ。  

 


 空は快晴なり  

   ホッフ(Hof am Leithaberge)村から南下する。ブルゲンランド州に入るために峠越えを目指す。 今日も、高低差200m程度の山越えだ。これは、内心、楽々感たっぷりな走りだ。  

 いつの間にか、空の雲は消えた。 真っ青な春空が広がる。 日本の春は、カスミがかかることが多い。 ところが、欧州の春空は、思いっきり高い。新緑をバックにした青空が見事に映える。 二輪車でツーリングを楽しむ人、サイクリングを楽しむ人がひっきりなしに通過する。皆、春を楽しむ。  

 

 


  緑の山の中、道に迷いそうになる  

   ホッフ(Hof am Leithaberge)村からブルゲンランド側までのルート上で、峠の近くに 標高443mのカイザーライヘ(Kaisereiche)という砦がある。そこに行きたい。

 舗装道路からダートの登山道に入る道がわからない。適当に歩けば登山道にぶつかるどろう。 そんな軽い気持ちで山の中に入る。春の森の様相は、冬とまったく違っている。 緑でむせ返るような山道だ。

 しばらく歩く。細道が登山道であるペンキを見つける。これで安心だ。 まわりの高度は次第に上昇している。歩いている今の道が頂上に続く道であることを確信する。



 


  なぜか、皆が私に注目  

   頂上には、3人連れの家族が一組、マンテンバイクに乗る5人のバイカー、そしてランニング姿の 若者が一人いた。自転車を押しながら頂上に着く私に、なぜか皆が注視する。井出達が異様なのか、それとも 変な東洋人が迷い込んできたためかわからない。 「グスコット」と大きな声で、皆に挨拶する。 皆が々ように返答してくれた。 青空の下で、落花生をつまみにコヒーを飲む。これが格別にうまい。



 


   教会が美しい村  

  ドナースキルヘン(Donnerskirchen)という村に到着する。時間は正午前だ。教会前にインフォがあり、 そこに地図が張り出されていた。なんと自然公園内に自転車道が走っている。 ハンガリーと国境に接するノイジードラ湖(Neusiedler See)に面した南ダレ斜面を、その自転車道は走る。 よしここを走ろうと坂を登りだす。



 


花見客で賑わう自転車道  

   ブルゲンランド地方は、サクランボの生産で有名だそうだ。ちょうど開花の季節で、 多くのハイカーやサイクリングを楽しむ人が道沿いを歩く。実は、オーストリアに来て驚くことがある。 サイクリングを楽しむ人の年齢、格好、自転車の種類と、まさに多様なのである。若者から老人まで、ツールド フランスに出られそうな井出達から普段服の人まで、まさにデーパートだ。



 


木立の下で昼食  

   太陽光線が強い。絵になる一本の木を見つけた。ちょうど昼食の時間だ。 ここで、昼食を採る。弁当として持って来たのは、パン2つと、缶詰のネリサーモン、そして果物の キュウイ一つだ。風も爽やかだ。一年のうちでも、これだけの快適なサイクリングは、そうそうたのしめないだろう。



 


菜の花が開花  

   昼食を食べた木の近くに菜の花畑がある。自転車と荷物をその木下に置いて、コヒーを片手に この菜の花まで歩いてきた。ほんの30メートルほどの距離だ。

 菜の花畑が好きだ。何んと言っても、畑一面の黄色の花は、まわりの緑と調和し、こころを和ませてくれる。



 


何かと思ったらワイン蔵だった  

   プルバッハ(Purbach)村,ブラトンブルン(Breitonbrumn a. N.S)村を通る。  この村々で、得体のしれない建物群に出会う。最初は、戦時中の防空壕かなあと思たが、 よくよく見てみると、これらはワイン蔵だった。全てが全て使われているのではないようだ。

 全てのワイン蔵が使われているのではないようだ。中には、一杯飲み屋として 花見を楽しむ人々に開放しているところもある。

 グループでハイキングを楽しんでいるのだろうか。老人の数が多い老人グループが、 昼間っから、ワインを引っ掛けている。これは良い。羨まし限りだ。 



 


再度の峠のぼり  

   ブルゲンランド州の走りを終える。そして峠を越えて下オーストリア州に戻る。 日曜の午後、自動車はほとんど通らない。 

 マウンテンバイクに乗った1組の夫婦が、私と同じように峠登りにチャレンジしていた。 しかめっ面をしながらの格闘戦だ。

 この夫婦は、私よりも元気がある。私が写真を撮っている間に私を追い越した。  ところがこの夫婦は、峠を登り切ったあたりで休憩し飲んでいた。ここで私が追い越した。



 


この風景は、いったい何だ  

   カイザースタインブルーヘ(Kaisersteinbruch)村とマナーズドルフ(Mannersdorf)村の間で びっくりする風景に出合った。これは雪でも積もっているのではないかと思った。しかし、 よくよく見たら、これはすべて白いひなげしの花だった。

 誰かが植えたか、自然に生えたか、これにはびっくりだ。