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日付:2014年12月30
場所: イタリア  アプルッツォ州 セラノ砦 Italy, Abruzzo, Pineto・torre del Cerrano
訪問地: Pineto, torre del Cerrano


天気予報は最悪だ。

 天気予報が恐ろしいほど当たる。 昨夜の予報では中部イタリアは一日中、雪だという。 イタリアの国土を見る限り、中部イタリアのアドリア海側が最悪だ。 どうも、低気圧が居座っているらしい。

 午後6時に起床する。窓の外を眺める。昨日は積もっていなかった宿の 前の斜面が雪化粧だ。これじゃ、自転車は走れないなと思う。朝食を摂って、 明るくなった外を眺める。やっぱり、横殴りの雪が舞っている。 ああ、これは残念だ。運がない。


 宿の近くの砦  

   海岸に面して、昔の砦がそびえている。壮観な姿だ。 ここであれば、宿から歩いて行ける。雪の影響は受けない。 ここを訪れて天気の様子をみることにする。

 海岸は風がとても強い。「風の花」ができて、風に飛ばされている。 雪片が風に飛ばされて顔にあたる。思わず、持っていた防水用の ズボンを履く。寒さ除けだ。空は一様に真っ暗ではなくて、ところどころが 明るくなっている。少しは救いがあるようだ。


 カフェで休憩  

   午前九時だ。体が芯まで冷えた。天気は一向に良くならない。天気予報通り、曇り時々雪が 続くのだろうか。店のマスターは、愛想の良さそうなお姉さんだった。

 エスプレッソとパン1つを注文する。テーブルで体を温めながらゆっくり と食べる。しめて1.9ユーロ(250円)なり。


直径、5ミリ程度の雹も降りだした。  

   一時、空が明るくなった。歩きな、近くの山に登れるのではないかと 淡い期待を抱く。登り道の入り口を目指す。

 ところが、天気はすごい様相になった。顔に当たると痛いような 雹が空から落ちてくるようになった。これじゃやってられない。


ジタバタしても無駄。電車も動かない  

   それでは、ピネット(Pinet)の街を諦めて、10q程離れた ペスカーラ(Pescara)の街に行くことを考えて、駅に向かう。 駅に着くが、電車が動いていない。

 これは完全に降伏だ。こんな時は、宿に帰ろう。そして 昼間っから酒でも食らおう。


 宿の裏の高台なら登れる  

   酒やらつまみをピネットの街で買って、宿に帰る。 午前11時だ。ちょっと酒を喰らって酔っぱらうのには早い。 条件は悪いが、宿の裏山に登ってみることにする。 幸い天気は小康状態だ。

 一歩一歩、足元を確かめながら雪の登坂を登っていく。 車の轍は見える。こんな日にも上に登っていく人がいるようだ。 しだいに見晴が良くなる。宿の建物も見え始める。


 嵐の中で昼食  

     雪がぱらつく中を1時間程歩く。標高は、目測で200m位だろうか。 峠に到着する。

 地形的なものだろうか、峠はすごい風が吹いていた。とても写真を 撮っているような優雅さはない。

 腹が減ってきた。幸いに背中に背負ったリュックの中には昼食用の食料が 入っている。しかし場所をどうするかが大きな問題だ。

 今日もラッキーだった。どこかの家の玄関前の壁が、ちょうどよい 風除けになった。


 絶好の避難地  

   写真の壁の横で昼食を食べた。通り過ぎる車の中から、 何をしているのかと心配しながら通り過ぎていく。  

 それはそうだろう。こんな悪天候な中で、ゆっくり昼食 を食べているオッサンは、どう見ても変だ。


こんな日は酒でも喰らおう  

     宿に着いたら午後1時過ぎだった。ちょっと早いが、 やることもないし、ちょっと早いお正月気分で、ワインを1本、 ゆっくりと平らげた。


雪は降り続く  

   外では雪が降り続いている。気温は摂氏2度だ。 海岸近くだから、積雪は少ないが、これは明日が心配だ。

 なんとか良い天気になって欲しいものだ。