home

日付:2014年12月27日
場所: イタリア  ボメロ県 ピエトラカメラ(標高1,005m) Italy, Province of Teramo,Pietracamela:1,005m
訪問地: Montoirio al Vomeno, Cerqueto, Pietracamela


快晴とは運が良い

ここ二日は、テレビで天気予報をよく見る。昨日は、ぴったり当たった。 今朝の予報では午前中は晴れるという。午後は雲が出るという。 午後の雲は気になるが、まあこれでよい方だろう。

 天気は快晴。 遠く国立公園(Gran sasso e Monti della Laga)の山々が雪を頂いているのが見える。 国立公園へのアクセスに良いポイントと考えてモントリオ(Montorio al vomano)の街の駐車場に車を止める。 宿から1時間かかった。今日はここから走る。


 まずは道を間違えた  

   主要道路を外れて走りたい気持ちが強かった。 ここで道を間違える。 セルクエット村(Cerqueto)方面に進んでしまう。 途中、道を誤ったかもと思ったが、意外にそれが当たることもある。 初心貫徹で、どんどん登っていく。

   

 標高が2000mを超える山々が顔を出す  

   不思議に思う。 山の頂上あたりの色々なところに集落が見える。 なんでわざわざそんなところに住むのかと思う。 何を生業にして生きているのだろう。 食糧はどうして調達しているのだろう。 そんなことを考えた。 一番のローギアで、ゆっくりと登っていく。

 曲がり角を過ぎると前方に雪を頂いた双璧の山が顔を出した。 12月下旬では2000mを超える山は自転車では無理だ。 ただ、逆行で山の美しい山々の写真が撮れない。 残念だ。


カメラの調子がおかしい  

   頂上付近まで登ってきた。時々、歩き押しをしながら何とか登ってきた。 最近は、無理をしない。無理してもそれが将来、プラスにリターンしてくるはずもない。 であれば、最初から無理しない作戦で行う。

 カメラが撮った写真を観て思った。 どうも、右上に黒いクスミが映る。 最初はレンズの汚れかと思ったが、そうでもないらしい。 これは困ったものだ。


教会の前庭で考えた  

   お昼のちょっと前にセルクエット村(Cerqueto)に着いた。 ほんの20ほどの家が並ぶ小さな村だ。 標高は、村の入り口にある看板によると754mという。 ここでの冬の生活は大変だろうと思う。 林業や放牧か、あるいは別荘か。

 村に広場がありベンチが置いてある。 そこから遠く雪を抱く山々をバックに教会が立つ。 あまり古い教会ではないようだ。その広場で昼食だ。 下の街で買ってきたチョコレートとコヒー。風はない。 太陽光線が遠く斜めからさす。暖かさを感じる。


 廃屋は、モータリズムの歴史を語る  

   午後は、当初登りたかったピエトラカメラ(Pietracamela)を目指す。 何でもこの村は、イタリアで美しい場所の一つだと言うことだ。 期待をかけよう。

 登り口は、今では廃屋になった建物が迎えてくれる。 車社会になり、皆がドンドンこの店に寄らずに上に上がっていってしまう。 結果はこのとおりだ。 こんな無残な姿になってしまったのだろう。


 枯葉が舞う登り道に苦戦  

     道端に枯葉の溜まり場がある。 風が、この葉っぱを吹き上げる。 冬枯れという言葉がぴったりだ。 どこか日本の道を走っているような感じだ。

 山深く、対面の沢面には陽射しがさしている。 少しずつ少しずつ上がっていく。 まわりの景色はドンドン変わる。 自分がいる標高があがっていくことを実感する。


冬山の厳しさを感じる景色  

   曲道をまがるとコルノグランデ(Corno Grande)の岩山が顔を見せる。 雪を抱え、これはまさに冬山だ。

 足に疲れがたまってきた。 登り始めたらもう歩き押し状態だ。 自転車のギアのせいか、普段の鍛錬のなさか。 これは情けない。 後ろから追い越す車からは、どう見えているのだろう。


不思議な村に到着  

   午後2時にピエトラカメラ(Pietracamela)の村に到着する。 教会の庭で2回目の昼食をとる。 遠くから教会ミュージックが流れてくる。 これは雰囲気あるなあと思う。 ただ、後でわかったことだが、村全体にバックグランドミュージックを流しているとのことだ。 イタリアでもこんなことする村があるのかと驚く。

 標高1005mのこの村には、薄っすらと雪が積もっている。 初雪だろうか。 村の中を歩く。 住民は暖房用のマキを準備するのに忙しい。  しかしこの村での生活は不便だろうと想像する。 これが当たり前と思えば、それまでだが。 いったい何を生業に生活しているのだろう。


下り道は快適  

   下り道を急ぐ。 雲が太陽を隠し、今でも雪になりそうな気配だ。 コルノグランデ(Corno Grande)をバックに、岩場に張り付くピエトラカメラ(Pietracamela)の村が美しい。 この村は訪れるより遠くから眺める村という感じだ。  

 夏に再訪し、この山々を登ってみたい。