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日付:2012年8月18日
場所: バール峠(標高 2,111m) (フランス:オート・アルプス県)   

訪問地: Embrun, Châteaurux-les-Alpes, Guillestre, Sainte-Marie, Les Claux, Col de Vars Les Claux

   

うるさい女子大生と同室に

 電車はパリを午後10時過ぎに出発した。 寝台車は6人部屋で、私以外は女子大生の5人組だった。 今晩は、酷い夜になりそうだと予感した。

 案の定、午後11時を過ぎても、ペチャクチャとお喋りを続ける。 電灯が消えても、ひそひそ話だ。最初、「うるさいぞ」とフランス語で 注意した。これは効果がなかった。しばらくして、日本で、 「うるさいぞ、お前ら、静かにしろ」と思い切りドスを聞かせて一喝した。 これは効果テキメン。すぐに静かになった。

 

駅前の喫茶店  

   寝台電車は、目的のエンブラン駅(Embrun)に午前8時前に着いた。 駅前の喫茶店で軽い食事だ。この喫茶店、しっかいしたコーヒーカップを持っている。 まずは、ゆっくりと食事だ。

 

自転車の前ブレーキを壊す

 自転車の前輪をハメいれる際に、ちょっと角度が悪かった。ブレーキシューを壊してしまった。 ほんのちょっとしたことだけど、これで今回の遠征では前ブレーキなしで サイクリングすることになった。ちょっと悔やまれる事件だ。


冷泉を楽しむ人たち

 ギヨステル(Guillestre)の街の手前で露天の冷泉を見つけた。 多くの人が水着を着たまま、露天で水浴びを楽しんでいた。  なんでもローマ時代から使われていた冷泉で、怪我したときに効用があるそうだ。


大型の高気圧にすっぽり

 フランス全土が大型の高気圧に包まれているとのことだ。日が昇るにつれて、ドンドンと暑くなる。 目指すは標高2,000mを越える峠だ。ところが、この暑さには閉口だ。

 水が流れる場所を見つける。その水でビールを冷やす。そして日陰で昼食だ。酔いがキュッと回る。 頭に水をぶっかけて、走りだす。


   氷河の氷も溶けそうな暑さ

 標高1,500mを越す。日差しが強力で、とても暑い。悲しいかなサイクリングは、日向を走るスポーツだ。 帽子を水に濡らしながら走るも、この暑さは厳しい。


峠までの最後の一漕ぎ

 峠まで、あと1kmとの表示。あとちょっとだ。足がガクガクになってくる。めげずに 漕ぐ。


峠に到着

 午後3時、標高2,111mの峠についに辿り着いた。周りはオートバイ乗りで溢れている。


やっぱりビール

 これがあるから峠に登る。まさにそんな雰囲気で、一杯のビールを注文する。


月の砂漠のような光景

 高原はもう、完全に秋だ。夏草が枯れ、バッタがチュッチュと鳴く。しかし、この風景、この 世のものとは思えない光景だ。どこかで迷い、死後の世界に行きついてしまったのではなかろうか。


 下界に降りたくない気持ち

 午後5時を過ぎると、光線の加減で、周りの風景もちょっとちがうように見えてきた。 峠からさらに登っていく一本道。この道、どこまで続いているのだろう。