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日付:2012年8月10日
場所: ドラック・チャンポレオン渓谷最奥(標高1,470m) (フランス:オート・アルプス県)   

訪問地: Gap(train de nuit), Col de Manse(1,268m), Chabottes, Pont de Fossé, Valleé du Drac de Champpolon, é

   

降りた駅は、アルプスのガップ(Gap)駅

 パリを夜行列車で出発した。フランスの寝台車の性能は良い。これは、本当に助かる。中軌道のせいか 揺れが少ない。そして寝台は、結構、広い。寝台移動に体が慣れてきたせいか、ぐっすり眠られるようになった。

 午前7時前に列車は駅に到着した。駅の売店でパンとコヒーを買って朝食を摂る。 売店のおばさんの元気さがなんとも言えない清々しさを感じる。

 

ナポレオン街道を通って北上  

   国道85号は、別名、ナポレオン街道と呼ばれる。カンヌとグルノーブルをつなぐ 全長390kmの道だ。幹線道路だけあって、車どおりは多い。ガップ(Gap)から国道85号を北上し、5km程 走ったところで、国道を離れて右に折れる。県道944を進む。

 そして辿り着いたのが、標高1,268mのマンス峠だ。時間はまだ、午前10時。ただし、腹が空いたので 道沿いに腰を降ろしてコーラと一緒にパンを食べる。目の前にナポレオン小屋がみえる。要は、ドライブインだ。 今日の稼ぎを期待しておばさんがビーチパラソルを開く準備に忙しい。その横で、5歳くらいの男の子が、自転車に乗って 大きな犬と遊んでいる。なんとも長閑な風景だ。

 

おっと峠の標識を発見

 ドライブインを過ぎて100m程進むと峠の標高表示を見つけた。とたんにあたりの 風景がガラっと変わる。しかし、天気が良いなあ。空は、そこまでも青い。


道路沿いの店で冷えたビールとブドウを補給

 実は、とてつもなく暑いのである。日本のように体にまとわりつく湿気はないが、 炎天下は、結構、辛い。おまけに紫外線が怖いので、長袖と長ズボンのスタイルだ。 道で行き交うサイクリストで、こんな恰好をしている人はいない。

 通りがかりの小さな雑貨屋で、ビールと果物を買う。ビールが温まってしまわないうちに、 道沿いの日陰を見つけて、本日、2度目の昼食だ。  昼のビールはすごい。頭がクラクラっとなって、目に見えるものすべてが光だす。


予定を変更してドラック・ド・シャンポレオンの渓谷へ

 今日の午後は、ドリセール・メリットのスキー場の高台まで登る予定だった。標高は1,800mを越える。 ところが、そのスキー場に向かう途中で、なんとも美しい渓谷を見つける。

 予定を変更して、この渓谷の中に入って行くことにする。周りは完全なピーカン状態だ。


   バカンス客、多し

 バカンスシーズンだ。どこに行っても、バカンス客に出会う。彼らは、車に寝泊まりし、 そこら中に車を停める。いい風景の写真を撮ろうとしても、その風景の中に、車が入ってしまう。 残念だが、しょうがない。


標高1,470mが渓谷の終点

 渓谷の終点は、標高1,470mだ。レ・オーベール(les Auberts)と呼ばれる。そこまでは舗装道路が続いている。 そこからは、自転車も進入禁止となる。歩きだけだ。


 山道を歩く

 自転車を停める。そこからは登山だ。非舗装道路ながら、十分な道幅だ。 行き交う人々が、みんな挨拶していく。子供も多い。みんな半袖かタンクトップで、 日焼けが怖くないのだろうか。真っ赤な肩を日差しに当てながら歩く中年女性を見ると 、日本人女性との価値観の違いに驚く。


氷河が溶けてきた水を頭にぶっかける

 1時間程歩いた。標高は1,600mだ。プレーユの滝(Cascade de Prelles)に到着。 午後3時半。太陽がじりじりと肌を焦がす。それにしても暑い

 滝の水を飲む。ついでに、帽子をコップ代わりにして、氷河から溶け出してきた水を 自分の頭にぶっかける。これが気持ちがよいのである。頭が痛いように冷たさを感じる。 まわりの人を気にせずに、これを楽しむ。人がいなければ、裸になりたい気分だ。


ホテルは食事付き

 ホテルは、サント・ボネ(Saint-Bonnet en Champsur)の街の中にあった。ホテルのカウンターに行くと 「おお、待っといたよ」との一声。そして離れの部屋に連れて行ってくれた。

「食事は7時半からだ。レストランに来い。それじゃ、あとで」とのこと。最初、意味が分からなかった。よくよく聞いてみたら、 このホテルは、夕食が宿泊代に含まれているとのことだった。知りませんでした。