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日付:2012年7月27日
場所: ポール峠:標高1,249m(フランス:Ariège)   

訪問地: Lusenac, Château de Lordat(956m), Route de Corniches, Tarascon-sur-Ariège, Saurat, Col de Port, Ussat les Bains

   

夜行列車のついた先はツールーズ

 ピレネーの玄関口であるツールーズ(Toulouse)に夜行列車は、午前7時過ぎに着いた。 良く眠れた移動だった。夜中、恐らくリモージュであろうが、列車は強い雷雨に会った。 列車は停止していたような気がする。バリバリ音の雷とともに、強い雨音が列車の屋根から聞こえてきた。

 

ドジで、駅降りに失敗  

   目的の街は、ツールーズから南東に100km程離れたトラスコン・スール。アリエージュ駅(Tarascon-sur-Ariège)だ。 この街の北に拡がるソーラ山地を旅することだった。

 列車は駅に停まった。ただ、フランスの列車は、扉を自分で開けなければならない。自動ではない。 こともあろうに、列車の扉を開けようとボタンを押す。押しても押しても開かない。 後で気づいたが、線路側の扉を開けようと一所懸命していた。なんともドジな男だ。

 

下車した駅は、滑石鉱山で有名なルズナック

 次の駅は、ルズナック(Luzenac)駅だった。ここでは、トラスコン・スール。アリエージュ駅と 同じ間違いをしないように、しっかりと線路側でない扉を押した。当たり前だが扉は開いた。

 ルズナック(Luzenac)は、滑石鉱山で有名だ。その露天採掘場は、世界一というふれこみだ。 世界中の道路の白い線は、おもに滑石を使って引かれている。


中世の古城は鳥の動物園

 ルズナック(Luzenac)の北に古城が聳えている。まずはそこを登ることにする。駅が標高587m で、古城の標高が956mだから、ざっと400m程の登りだ。汗をかくも、簡単に登ってしまう。

 古城は廃城になっており、鷲やタカの動物園になっていた。これらの鳥類は、足を紐で縛られているものの 柵がないのが特徴だ。


おにいさんのデモンストレーション

 この動物園を歩いていたら、係員が寄ってきた。11時半から、鳥の デモンストレーションを行うから広場に集まって欲しいとのことだった。

 30分程待つが、せっかくの機会だから見ていくことにした。観客は30人程で、 鳥の餌取り、タカの狩などの実演に子供達が大喜びだ。


   炎天下の崖通り

 ピレネーは夏真っ盛りだ。雲一つなく晴れ渡る。標高700m〜800mの崖通り(Route de Corniches) が、中世のお城の北に拡がっていた。そこを走る。

 すごい日差しだ。幸い、日陰に入ると風は爽やかだ。山水画に出てきそうな崖を観ながらの 走りになった。


物足りない走り

 午後2時、タラスコンの街に入る。そこのパン屋でサンドイッチを買って昼食だ。 時間が中途半端だ。ちょっと、走り足らない気持ち。当初の予定どおり、今から、 ポール峠(Col de Port)を目指すことにする。峠の標高が1,249mだから800m程の 標高差を攻めることになる。幸い、夏だから日暮れも遅そうだ。


残り300mで、足がガクガク状態になる

 何と言っても、午後に距離29kmの登り坂は辛い。最後の数キロは、息も絶え絶え状態 で、ペダルを漕ぐことになる。ちょっと走っては、停まって足の筋肉を伸ばす。この 繰り返しだった。


峠よりもビールだ

 峠には、幸運にも峠の茶屋があった。峠の記念撮影を済ませる前に、 猛烈にビールが飲みたくなる。汗だくだくで店に入る。なにはともあれ、 ビールを注文する。これがメチャ美味いのである。


峠は牛のフンだらけ

 ピレネーは、ウシのフンが至る所に落ちている。これには気をつけないと いけない。ブスっと踏んでしまう。


ウシのカランコロンがやかましい

 都合1時間程、峠に滞在した。午前中なら峠のまわりを散策でもするが、今回は もう午後6時だ。帰ることする。


ホテルは温泉付き

 ホテルは各部屋に温泉が使える。フロントのおじさんに、自転車用の駐車場がないかと 尋ねると「ない」との返事。部屋に持って上がれという。言われたとおり持ってあがる。 ホテルは、値段の割に非常に良い。何と言っても、疲れた体で、湯タブに入られることだ。 このホテルは最高だ。ゆったりと、ペダルを踏んだ足を湯船に浸けて、のぼせる一歩手前まで 我慢した。