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日付:2012年3月17日
場所:    シャンリューのローマ遺跡 (Ruines Gallop-Romaines de Champlieu)   

訪問地: Villers-Cotterêts, Largny-sur-Automne, Anncienne Abbaye de lieu Reatauré, Pondron, Fresnoy-la-Rivière, Orrouy Ruines Gallop-Romaines de Champlieu, 来た道を逆走しVillers-Cotterêts

   

 フランスの大統領選挙が近い

 少し、強い雨が降ったようで、所々道路が濡れている。

  来たる4月、5月にフランスの大統領選挙が行われる。
 どこの村に行っても、選挙関連のポスターを見かける。

 写真は、ラルニー(Largny-sur-Automne)村の市役所横でみつけた候補者ポスター

 

  晴れ間が見えてきた  

     不思議なもので、太陽が顔を出すと辺りの風景の感じがガラっと変わる。
 写真は、道沿いで見かけた豪邸(お城)だ。こんなすごい邸宅に住む人は、 どんな人なのだろう。村々、街々でみかける個人が住むお城に住む人たちは、どういう人なのだろう。

 こういるのを観ると、この国の貧富格差を感じるなあ。  

   

       修復中の修道院

 フランスを自転車で旅して思うのだが、数百人以上が住む村であれば、 必ず教会があることだ。フランスに限れば、恐らく、数千以上の教会があるのでは なかろうか。

 教会は、石作りで、日本と比べたらメンテナンスの頻度は少なくて済むだろうが、 100年に一回は、修復作業を行わねばならないだろう。
 この修復費用は、だれば工面するのだろう。政教分離だから、政府のお金は期待できないだろうし。 信者の寄付で賄われるのであろうか。

 写真は、過去の遺跡を掘り起こしての修道院の再建現場だ。至るところに朽ち果てた 修道院跡があるが、メンテナンスが追いつかないのもわかる。果たして誰がスポンサーに なって、この修復作業を行ているのだろう。永遠の謎だ。  


       高台の上は、真っ平らな平地

 このあたりの地質は単純だ。簡単に言えば、真っ平らなところを 谷が削り、谷の部分に川が流れて、そこに人が住む。削り残った 高台は、畑が広がる。谷と高台の高低差は、どうだろう20mぐらいだろうか。

谷道ばかりを走っていると飽きがくる。ということで、たまに高台に登ってみる。

 そこにはどこまでも続く田舎道がある。

 上空20メートルくらいのところにヒバリがホバーリングしている。  ピーチクパーチクとうるさいくらい騒がしい。まさに春だ。

      ローマ遺跡の演劇場

 半円形の演劇場だ。先週見たアルルの町のそれとは比べ物にならないくらい小さい。

 しかし、フランスの至る所にローマ時代の遺跡が散らばっているところをみると、 いかにローマ帝国が強大であったかが思い知れる。  写真の演劇場は、収容人数3000人、舞台近くは石の席だが、それより 遠くなると木の席が並んでいたと説明看板は説明している。

 ところが驚いたことに、このローマ遺跡には、それを取り囲む柵が見当たらない。
 畑の真ん中にポツンとあり、誰でもいつでも散策できる。
 フランスという国の、この文化に対する大らかさには感心だ。  


       ローマ時代の水浴場

 演劇場の隣に水浴場がある。要は公衆浴場だ。

 辺りには誰もいない。この遺跡に、今、居るのは私だけだ。

 時は遡って2000年前、ここに大きな浴場があったことを想像する。2000年前と言えば、 人が25歳で子供を産むと仮定すれば、80世代前の人たちがいたことになる。

 荒城の月ではないが、午後の一時、時間がゆっくり流れる中で、80世代という 時の流れを頭の中で考えながら、考えに更けた。

 これを思えば、生命の終わりである「死」は、全然、怖くない。      


       田舎道

   少し、森の中を走ることにする。

 未舗装のダート道を、地図で探す。そしてそこを走る。

 人里離れた場所に、一軒の農家を見つける。その隣を走る。なんと、絵になる 風景だろう。