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日付:2012年1月22日
場所:    サンマルタンの斜塔(Etampes市) エソンヌ県(Essonne)  

訪問地: Etampes, Tour Guyinette, Eglise de Saint-Martin




 幻の街のような静けさ

 パリから各駅停車に1時間乗った。エソンヌ県のエタンプ(Etampes)という街にやってきた。 寝坊したため、お昼からのお出かけである。
 パリ以外のフランスの小さな街の日曜日はどこの街も々だ。人影がまったく無くなってしまう。
 時折、車が通る。ただそれだけだ。静けさが街角に滞っている感じだ。

   
 

 なるほど、これがサンマルタンの斜塔  

     イタリアのピサに斜塔がある。それと同じくフランスにも斜塔がある。
 サンマルタンの斜塔だ。隣りの教会も少し傾いている。
 写真を撮ろうと思うが、どこを垂直線にしたら良いのか迷うほどである。

 文献によると12世紀に教会の建設と一緒に、その隣に時計台を建てようとした。 ところが、運悪く、地盤が河川性の堆積物のため、教会の建設が進むつれ教会が傾き始めた。 それに合わせて、人為的に時計台も下の3段だけ傾けて建てたという。
 その後、100年間、地盤の安定を待って、工事を再開したという。したがって、時計台の上部は に傾きは見られないという。

 500年から600年前に起きた建設中の混乱が目の前に浮かぶような不思議な感覚に陥る。    

   

       教会の壁にヒビ、おお怖

 教会の周りを一回りしてみる。なるほど、教会の中心の建物を支える 周囲の建物にも、どことなヒズミがでているようだ。

 教会の中に入る。なんと、中の天井も歪んでいる。いまにも、 「がちゃん」と音を立てて崩れてきそうな気配である。
 教会の中のステンドグラスは、地味ながらとても美しい。その一つ一つ のステンドグラスを観て回っていると、教会の一角がフェンスで仕切られ、 なんと「落石注意」の張り紙がしてあった。建物中に、落石注意なんて、 おいおい、大丈夫かいなと思うほどである。

 耐震強度は、限りなくゼロに近い。今にも全崩壊しそうである。        


 昔風の車内

   最近は新しい車両が増えた。そのあおりで皮張り椅子がついた座席が並ぶ車両 も珍しくなった。つるつるに磨かれた皮の椅子は、歴史を感じさせる。

 珍しく車掌が周ってきて、車内で切符検査が行われた。案の定、車両の中の一人が 無切符で乗ったらしく罰金を払わせれる運命になった。

 さすがに数学の国である。確率的な数値を基に、しっかりと効率を上げられるようになっている。 たまにしか検察に来ないが、時々くるから怖い。
 もちろん私は、決してキセルをしない主義なので、なんら恐れることはないのであるが、、。