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日付:2012年1月2日
場所:    カルカソンヌのお城           オード県(Aude)  11

訪問地: Toulouse, Carcassonne, Toulouse


 天気予報が当たり

   昨夜は夕焼けがとてもきれいだった。明日も天気が続くかなと考えた。 ところが、ホテルに帰ってテレビで天気予報を観ると、なんと雨との予想をしている。
 ほんとうかなあと思いつつ寝る。

 翌日になり、カーテンを開けると外は雨だ。結構、雨脚も早い。この雨では走れないなあと思う。
 軽量化のために、またフランスではあまり雨が降らないし、降ってもすぐに止むので、雨具関係は持ち歩かない。  したがって、この種の雨は止むのを待つしかない。

 午前7時に朝食を済ませ、午前7時半からベッドに横たわってテレビを観ながら天気の好転を待つ。  午前9時過ぎまで待ったが雨は止まない。強く降り、しばらく経つと止むという状態だ。

 本日の予定を変更する。電車で1時間程いったところにあるカルカソンヌを訪れることにする。  
 

 雨が降り続くカルカソンヌ駅前  

   午前10時半の電車に乗る。正午前にはカルカソンヌ駅に電車は着いた。
 電車で移動しているうちに天気は良くなるかもしれないと淡い期待を抱き、電車から降りる。
 雨はかなり強く降っている。駅間で雨宿りらしいことをしている人々もいる。残念である。

 「犬も歩けば棒に当たる」ではないが、良い日ばかりではなく雨が降る日もある。

   

   

       人影のないカルカソンヌの城下町

 不思議な雨降りだ。雨は降ったり止んだりで、1時間毎の繰り返しである。

 カルカソンヌのお城がどこにあるのか判らなかった。駅を降りて見渡せばわかると考えていたが 駅前には何もない。冬の間は駅前の案内所は閉まっていた。

 雨が止むのを待って、自転車で走ってみる。どうも「Cité」という場所がお城のようで そちら方向に進んでみる。オード川(Aude)を渡ると突然目の前にお城が現れた。

 お城の城下街は、冬の閑散期らしく人影がない。まるでゴーストタウンだ。    


 カルカソンヌ城に入城

    お城の中は、観光客でゴッタがえしていた。
 今の季節、旅行者のほとんどはバスや車でカルカソンヌを訪れるらしい。列車で 来る人はほとんどいないようだ。
 入場料金を支払ってお城の中に入る。時間はありあまるほどある。ゆっくり、 展示の物品を丹念に観る。それを説明する文章も丹念に読む。
 お城の見晴台に着く。ちょうど、雲の合間から太陽が顔を出していた。眼下に城下町が 一望できる。願わくば、 この晴れ間が続いてくれたら、自転車でお城の周辺を走られるのだがと思う。

 晴れ間は束の間で、またすぐに雨が降り出した。自転車乗りにとって雨降りは辛い。    


 夜行列車でイビキ男と同室、眠られない夜

   パリに向かう夜行列車は午後10時半にツールーズを出発する。逆算すると午後8時過ぎ頃まで カルカソンヌにいられる。
 午後5時頃に、お城へのアングルが一番と考えられる橋に陣取る。少しずつ暗くなっていく 空をバックに、カルカソンヌのお城の夜景を撮る。美しいの一言だ。

 夜行列車は定刻どおりにツールーズ駅を出発した。寝台車両に入るなりに、すでに 入室していた男を見て悪い予感がした。なんと100kgを優に超えるデブ男だった。 こういう男はイビキをかく。

 案の定、部屋の電気が消える前に、その男は同室の皆に向かって「私は、激しいイビキをかく。だからアメを飲む」 と宣言した。
 私は、その男が言う「アメを飲む」という表現が判らなかった。 睡眠薬なら、しっかり「薬を飲む」と言うだろう。と思いつつ、その男がイビキをかかないことを祈った。

 灯りが消えて、10分もしないうちに、その男のイビキは始まった。車中、ずっと、そのイビキは室内に響き 渡った。うつらうつらとしつつも、眠られない、長い夜をベッドの上で過ごした。

 時が経つにつれ、しだいに「アメを飲む」という意味がわかり始めた。 このイビキ男は、ただたんに、飴を飲んで喉の気道の空気通りをよくするだけだったようだ。 しかし、その飴効果は、ぜんぜんなかったようだ。