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日付:2011年12月11日
場所:  凍結した道路の恐怖 ゴービュー町(Gouvieux) オワーズ(Oise)県 60

訪問地:  Chantilly, Gouvieux, Saint-leu-d'Esserent, Cranoisy, Saint-Vaast-Lès-Melle Cires-Lès-Mello, Brasseuse, Laigneville, Nogent-sur-Oise, Creil


昨夜の雨、凍結した路面

 今年一番の寒い朝だ。昨夜は、ベッドで寝ていると、シトシトと雨音が聞こえた。
 起床し窓の外を眺めると星が輝いているのが見える。絶好のサイクリング日和の兆しだ。

 天気予報で寒くなるとは知っていた。防寒対策だ。つま先の冷えを防ぐために、 ビニールの袋を靴下の上に履く。そして厚めの手袋を準備する。頭は毛糸の帽子だ。

 シャンティー(Chantilly)で電車で降りる。西方に向かう。とても寒い。 サイクリングを楽しむというよりも、耐寒訓練をがまんして行っている感じだ。 途中、車が三台、スリップして側道にぶつかっていた。恐らく、路面凍結によるスリップ事故だろう。
 自転車のタイヤを滑らせないようにして注意して走る。
   

 グヴィーウ(Gouvieux)の街は、クリスマス祭り  

     今の季節、フランスのどこの街もクリスマス一色だ。イルミネーション、サンタの人形などが いろいろなところで飾られている。
 クリスマス祭りは、田舎の街が一番だ。何といっても、手作りで、素朴である。市庁舎の前には、 巨大なサンタクロースの風船が、ドーンと飾られている。繊細さはないが、とても素直なところが良い。

   

    この青空、寒さの中でのサイクリングに感激

 オワーズ川を離れ、周辺の高台に上がる。一面の畑にダートの道が続いている。
 冬のこの季節、空は思いっきり晴れ渡っている。

 冬の朝、まだ明けぬ空の下を、寒さに耐えながら、ここまでやってきた甲斐を、つくづく感じる。
 来てよかった。
 北緯49度、もうすぐ冬至を迎える太陽光線は、どことなくひ弱な気配だ。


 昼休み、道しるべの下で日向ぼっこ

   無風状態だ。凍える寒さだが、水たまりの水は凍っていない。
ハイカー用の道しるべの下に、 半分に割られた丸木の破片があったので、そこに腰を掛けて休憩。日向にいると、 体にあたる太陽光線で暖かさを感じる。  遠くに浮かぶ、ちぎれ雲の形が、時間が経つにつれ、変わっていくのがわかる。ずっと眺め続ける。  不思議に落ち着いた気分になる。
 今の季節、太陽がしっかり輝いているのは、正午から午後2時までの短い時間である。  


 なんとなく活気がない寂しい街

   この季節、夕暮れは早い。早帰りである。
  午後3時、クレル(Creil)の街は、どことなく寂しい。

 この街は、第二次大戦後、鉄鋼で栄えた町だ。急激な産業発達で、必要な労働者を海外から多く 集めた経緯がある。やがて鉄鋼業がすたれ、自動車工場や印刷工場も閉鎖を与儀なくされる。
 残ったのは、大量の失業者の群れである。終戦近くにアメリカ軍の空襲を多く受けたせいか、 歴史的な建造物は少ない。せっかくのクリスマスというのに、気のせいか、街を行き交う人々に元気さが感じられない。