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日付:2011年10月29日
場所: エブルー市(Evreux) ユール県 27

訪問地: Evreux, Aviron, Evreux


 憂鬱な空模様

   エブルー(Evreux)には何度も来ようと挑戦した。電車でパリから1時間。来ようと思えば、簡単にこれる。 ただ、何度も、ベルノン(Vernon)から自転車で来ようとした。ところが、途中、いつものことながら、道草をついついしてしまい。予定変更で、こられなかった。
 今日は、簡単に来た。パリから直接、電車で来た。あいにくの空模様だ。先週の天気がうそのような憂鬱な天気だ。
 

  みごとな紅葉だ。  

     もう晩秋だ。紅葉がとても映える。
 駅前の公園には、子供たちのためにハロウィン祭りの準備がなされていた。この週末、お祭りでもするのであろう。
 公園を抜けて、エブリーの街に入る。土曜日の朝、結構な人が、街の中にいる。市場でも開いているのだろうか。  

    自転車の後輪がクギを踏む

 エブルー市の北側に小高い丘がある。そこの登り坂は、結構な傾斜だ。ギヤを一番のローギアにして登りきる。ローギアの威力だ。 時間はかかるものの、難なく登りきる。その丘の上に、サンミシェル地域が広がる。エブリーの街の郊外である。

 道路角のカフェを左に曲がる。突然、自転車の異変に気づく。ガタガタと後輪が尋常ではない強さの振動を始めた。すぐに停止する。
 最初、後輪の取り外しアタッチメントが外れたと思った。ところが、よくよく後輪を観察すると、タイヤに2cmくらいの長さの木ネジが刺さっていた。
 ここは落ち着つくべきだった。タイヤに刺さった木ネジの位置をペンでマークすべきであった。ところが、ちょっと見ではタイヤの空気は抜けていない。 木ネジをタイヤから抜いて、それを道に投げつけてしまった。まだまだサイクリングの初心者だ。  

   パンク自転車を引いてトボトボ歩く

     20分程度は、何の問題もなく走った。ところが、タイヤと道との摩擦音が大きい異変に気づく。最初は、道のアスファルトの舗装のせいかと思った。
 ところが、その摩擦音がだんだんと大きくなる。自転車を停める。そして、タイヤのゴムを握り締めて空気の具合を計る。空気が抜けて柔らかくなっている。 パンクである。
運悪く、空気入れを持ってきていない。

 すぐに今日の走りは諦めた。Uターンして帰ることを決める。時間は、午前11時。走りだして1時間で、今日はアウトである。

 パンクした自転車を引いて、とぼとぼと歩く姿は、結構、みっともない。
 道沿いで、庭仕事をしていた中年おじさんを見つける。あいさつがてら「自転車がパンクしてね」と残念がった表情を見せる。そしたら「残念だね。運が悪いね。」という 言葉が帰ってきた。

 「犬も歩けば棒に当たる」昔の人は、いいことを言ったものだ。人生、いろいろなことがある。  

   時間つぶしに映画館へ

     電車の切符は、格安切符だ。変更はできない。 エブリー駅窓口のお姉さんに、「やっぱり、変更できませんか?」と聞いたら、帰ってきた言葉は「ノン」の一言だった。当たり前である。
 時間は、午後1時をちょっと過ぎだ。帰りの電車は午後5時半。 切符を無効にして正規料金の切符を新しく買うか、または4時間半の時間をエブリーの街で過ごすかの二者選択だ。 迷う。しばらくして映画でも観て時間をつぶしでもしようかと思いつく。最近、映画などみたことないからなあ。4時間超の時間はちょうどよい時間だ。
 iphoneで、エブリーの映画館を探してみる。すぐに見つかる。歩いて15分のところに映画館がある。すぐに自転車を駅前に鍵かけ保管して映画館に向かう。

 「Real Steel」、日本語で「リアル・スティール」という映画を観た。ロボットがボクシングを行いSF映画である。
 面白い映画で結構、日本を意識して作っている。時間を忘れて観る。 アメリカ映画って、何でこんなに単純なのに面白いのだろう。感心だ。

 映画館の外は、現実だった。これからパリに帰った後も、長い道のりを自転車を引いて帰るかと思うと、気が重い。