home

日付:2011年10月16日
場所: Coteaux de Rochecorbon et Vouvray (ロッシュコルボンとボーブレイの丘陵)、 インドル・エ・ロワール県 37

訪問地:  Tours, Rochecorbon, Vouvray, le petit vouvray, Château de Jallnges, La valée de Cousse, Vouvray, Rochecorbon, Tours


 ファーストホテル(Fasthotel)は、お値打ちホテル

 ファーストホテル(Fasthotel)は格安ホテルだ。いわゆるモーテルで郊外にある。一泊31ユーロ(約3300円)で泊まれる。何といってもモーテルあるがゆえに自転車を部屋の中まで持ち込める安心感が良い。
 さすがに、安普請のホテルだけあって、誰かが建物の中を動くとキシミ音が響く。またトイレを使うと、その音も響く。まあ、寝るだけホテルなので、そこは我慢だ。
 ただ、今回、部屋の中に蚊がいるのには参った。フランスはなぜか、この季節になっても吸血蚊が生きている。真っ暗闇の中で寝ていると、例の羽音が聞こえるのである。
 気にすればドンドンと気になるので、最後には夜中に起きだして、蚊の退治を行った。何とか、拍手戦法で蚊をつぶすことに成功した。
 今日も快晴である。ロアール川遠征の最終日は、ツール(Tours)市の北に向かう。
 

  サイクリング遊歩道はジョギングする人多し  

     ロアール川の右岸は、崖が多い。その崖と川の間の平地に建物が立つ。 川岸に遊歩道兼のサイクリング道路が川上に延びる。
 この地域、うらやましいことに、至る所にサイクリング道路がある。今朝も、そのサイクリング道路を ゆっくり走って秋を楽しむ。
 快晴の日曜日、ジョギングを楽しむ人が多い。注意して走らないとブツカッテしまうのではないかと思うjほどである。

 しかし、秋を感じる、今日この頃である。  

    レジャー観光開発、大反対グループに遭遇

  ロッシュコルボン(Rochecorbon)のブドウ畑を自転車で走った。すると「〜反対」のポスターを度々見かける。あまりにその数が多いので、不思議に思う。
 すると、道の角にテーブルを広げ、行きかう人々を捕まえては、何か説明するグループに出会う。

 案の定、私もこのグループに停められた。一人の40歳代程度のオバサンが寄ってきて、「ちょっと聞いてくれないか」と話しかけてきた。「いいですよ。ここで何をやっているのですか?」と聞き返す。
 そのオバサンの言い分はこうだ。
 「ベランブラ(Belanbra)というレジャー開発会社がここに保養所を建設する。2ヘクタールの土地に最大で700人を収容することができる。この村の住人の数は、たったの300人である。新たに建つ建物は近代的な建物で、このブドウ畑に囲まれた小さな村には不釣り合いだ。ブドウ畑は車であふれ、騒々しい村になる。」

 私はただの旅人だが、オバサンの言い分には納得するところもある。
 「がんばってね。」の一言を残して、立ち去った。  

   墓地から出てきた2人

     ブドウ畑は日陰が少ない。たまたま、ブドウ畑に囲まれたところに墓地があり、その墓地の横に1本の木が立っていた。気持ち良い日陰が芝生の上にあった。そこで昼食だ。
 そこは少し、高台になっていた。遠く、紅葉が始まった木々を見下ろせる絶好の場所だった。昨日、スーパーで買ったクッキー、ニシンの缶詰、リンゴ、トマトを食べる。

 すると、墓地からおじいさんとその娘らしい2人連が出てきた。この畑の中で、車を使わずに歩きで来たようだ。これは珍しい。
 その二人に、「こんにちは、今日は、すごい良い天気ですね。」と声かけた。すると、「ほんとに、良い天気だ。この場所からの眺めは最高だよ。せっかくの快晴だから、楽しまなくっちゃね。」と話された。
 こういう心穏やかな人達に出会うとなぜか心が和らぐ。
 

  せっかく訪れたお城は、今日から冬季休業

     ジャランジュ城(Château de Jallnges)は、ブドウ畑の真ん中に聳え立つ。恐らくワインで建ったお城だろう。案内書では、この城は庭がきれいだと言う。興味深々で訪れた。
 ところが、夏の営業は10月15日までで、来年の春までは閉館だという。一日遅れで滑り込みアウトである。
 ついていない。

  見渡す限りのブドウ畑

     もう収穫は終わっている。あと1か月も経てば、ロワール・ヌーボが出荷されるだろう。収穫を終えたブドウ畑は、あとは落葉を待つだけである。
 黄色に色をかえつつあるブドウの木々、やがて ボーブレイ(Vouvray)の銘柄を付けたワインとなって市場に出回る。ずっとずっとこの繰り返してで一年が過ぎて行く。

 刹那さを感じる昼下がり。