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日付:2011年8月27日
場所: カルンナン山(標高614m)の麓 ( Foot of Carn Nan: 614 m) (Scotland highland)

訪問地:  Tomatin, Grantown, Dava, lochindorb, Carn Nan, Cawdor, Tomatin, Glen kyllachy, Croachy, Tomatin


 道に迷うも、ラッキー 

 今日もパッとしない天気だ。空を覆う雲が厚い。天気が良ければ、昨日に続いてケルンゴルム山(Cairn gorm)の周りをウロウロするつもりだった。しかし、天気が悪く、急遽、国立公園の東側から、グランピアン山脈(Granmpian mountains)の山々を眺めることにした。
 と、そこまでは良かったが、いざ民宿を出発し、グランタウン(Grantown)の街をぬけたところで道に迷った。
 しかし、見事な景色である。国立公園の外だから、立ち入りもそんなに厳しくないようで、ヒースの平原の中に平気で入っていける。これは良い。
 せっかく、自転車を飛行機に乗せて持ってきたので、ここで走ることにした。
 風が強く、寒いが、スコットランドの走りを満喫する。

 雲に覆われた神秘の湖  

 高台を越えると、ロッキンドルブ湖(lochindorb)が目に入ってきた。結構、広い湖である。
 湖の真ん中に、今は見捨てられた古城跡が見える。どうやって建てたか、どうやって生活したか、興味深々である。
 湖のほとりで、数人がマス釣りを楽しんでいた。時折、観光客らしい車が通るだけで、静けさが滞っている印象を受ける。

 湖の南側に鬱蒼とした森が広がり、その森は私有地になっていた。そこの岸部にお城が建っている。夜は、さぞかし、さみしいところになるだろう。
 人間の性か、歳をとると、人間嫌いになる。私もその気配がある。そんな人が住んでいるのだろう。

 ファインドホルン川沿いのサイクリング  

 昼を過ぎると天気が回復し、時折、雲間から日が射すようになった。
 せっかくの天気なので、車から自転車を取り出し、ファインドホルン川(findhorn)に沿って、少し、ポタリングしてみることにした。

 ファインドホルン川(findhorn)は、モナドリアス山脈のヒースの平原が源だ。そこからマーチン(Tomatin)の村を通り、ファール(Farres)の街で北海に注ぐ。結構、雄大な川だ。そこを自転車で走る。

 アップダウンがきつく、汗ばむ。ずーと着ていたセータを脱ぐ。道沿いに、地味ながらいろいろな野草が花を咲かしている。きれいなものだ。  

どこまでも続く、この道 

 農作業でもない限り、この道を入る人はいないのだろうか。数十分間、誰一人、ここを通過する人はいない。この広い大地を、私一人で独占している錯覚に襲われる。

 自分の好きな所に行って、好きなことをする。これがまさに自由だ。ここでは大声を上げようが、裸になって騒ごうが、大酒を飲もうが、誰一人、何も言わない。
 当然である。この世にいるのは、私だけである。

 ただただ、風が通り過ぎていく。

 民宿の窓の外にリス 

 民宿の窓から、野鳥用の餌場が作ってある。ここは、近くに森があるせいか、早朝から大賑わいである。名前を知らないスズメ大の小鳥が、餌をついばむのに忙しい。
 民宿の女将が、「小鳥やリスが、餌を食べにくるよ」と言っていたが、ほんとうに、その通りだった。

 リスは、警戒心を持って、恐る恐る姿を現す。リスがやってくると、小鳥たちはいっせいに逃げる。
 しかし、リスは、あの長い筒からどうやって、餌を得るのだろう。鳥のようなクチバシがないと、結構なハンディーと思うが。