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日付:2011年4月17日
場所: ジュミエージュ修道院 (セーヌ・マリチーヌ県:76)
訪問地:  Barentin, Duclair, Yville-sur-Seine, Duclair, le Mesnil-sous-Jumièges, Jumièges, Yainville, Duclair, Canteleu, Rouen


   ホテルで熟睡  

 昨夜は、疲れたせいか、シャワーを浴びて一息ついたら睡魔に襲われた。そしてすぐに寝入った。 しばらくして、目が覚めた。しかし外に出る元気はい。結局、ビスケットと持っていたトマトで、これで夕食にした。
 翌朝、ホテルの朝食を、山もりしっかり食べて、元気よく出発。しばらく走る。少し頭が涼しいことに気づく。 帽子を部屋の中に忘れてしまった。
 結構、気にいっていた帽子だったが、わざわざ、ホテルまで戻って取りにいく気もしなかった。帽子は諦めた。
 バレンタン(Barentin)の街は、なぜか、レンガ造りの家や建物が目につく。極めつけは、この鉄道橋だろう。 これはすごい。いったいこれを造るのに、どれだけの労力を要したのであろう。当時は、人力頼りの時代だろうから。

 渡し船の旅

 午前10時、デクレール(Duclair)の街に着いた。セーヌ川を見ようと地図に沿って進む。 なんと、ここには、昔懐かしい渡し船があった。
 今の21世紀に、たったの50メートルかそこらの川を渡るために、フェリーがある。
 これは面白いと思い、この船に乗った。料金は分らない。船の上で請求されるだろうと思ったが、 係の人に、「こんにちは」と挨拶したら、「やあ、こんにちは」という言葉が帰ってきただけだった。無料だった。
 考えてみたら、これも一理ある。10Km下流には、立派な橋がある。 そこをまわってくれば、渡し船など使う手間はない。
 そこがフランス人だ。有料にすれば、ケチが多いフランス人は、皆そちらの橋に行ってしまう。であれば、 無料にして、無駄な走行をなくせば、トータルで見れば、炭酸ガス排出量も少なくなる。
 ここにも、「なるほど」を見つけた。  

 古い家が好き  

 ノルマンディーの典型的な農家なのだろうか。外壁に、中の柱が見えるようになっている。目の錯覚か、 非常に不安定に見えるところが面白い。日本ならば、風が吹けば、一発で飛んで行ってしまいそうな家だ。  どうも、倉庫がわりに使っているようだ。使われなくなった子供のおもちゃ類が散乱している。

  廃墟に一人  

 ジュミエージュ(Jumièges)も、修道院である。何か、昨日から修道院巡りをしているようだ。
考えてみたら、「歴史的」という枕言葉が付くときは、かならず、宗教がからむし、 それ以外のモノは、全部、壊れて、今は墟空の世界だ。
 何百年か遡れば、この建物は、多くの人が出入りしたに違いないだろう。当時生きていた人は、数百年後の世界のことを どう考えていたのだろう。インタネットを使えば、地球の裏の人とコミュニケーションが出来る。しかも、無料に近い料金で。 でも、相変わらずの殺し合いを続けている世界。
 さて、今から、数百年後の世界はどうなっているのだろう。時間軸を少しずらせば、自分の隣に未来人が座っていると考えても おかしくない。こんな空想にふけた。  

  このどうどうたる姿  

 電車の中が広いから、余裕を持って自転車を置ける。いちいち分解しないから、とても楽だ。
 しかし、電車の中に自転車を持ち込む文化はいつから普及したのだろう。これは、とても便利だ。大らかだ。
 電車の中で、何度か眠りに落ちそうになる。電車は急行でありながら、いろいろな駅に停まる。その度に、多くの人が 乗りこんできて、ざわざわと騒ぎになる。夢の中と現実の間を、行ったり来たり、不思議な時間の経過を感じた。