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日付:2011年3月5日
場所: キャランタン市(その1) (マンシュ県:50)
訪問地: Carentan, Le Revage, Baupte, Appeville, Carentan


 ノルマンジーへ

 シェルブール行きの電車は、午前9時16分にサンラザール駅を出発した。 意外に多くの乗客が乗っているので、少し、びっくりだ。
 60才近いおばさんの横の席が空いていたので、そこに座った。 そのおばんさんは、本を広げつつも、道中、ずっと口を開けて居ねむりをしていた。2時間半の旅である。
 キャロタン(Caretan)駅に着いた時には、空は、どんよりと曇っていた。パリは晴れていたのに、残念である。
 駅を降りるなり、目についたのが、星条旗である。ここは、第2次世界大戦の激戦地、ノルマンジー半島の付け根である。  

 旧線路がサイクリング道路

 ここは、国定公園だ。沼地が有名で、至る所に鳥がいる。地図上で、キャロンタン市(Carentan)から西に伸びるサイクリング道路があることを知っていた。しかし鉄道の廃線を利用した自転車道であるとは知らなかった。 これは良い。単調だが、何と言っても走り易い。それに、アスファルト舗装が施されていないところが良い。
 ただ、鉄道横には、防風林(?)が並び、景色はあまりすっきりしない。良かれ、悪しかれだ。

春の訪れを告げるツクシ  

 昼食は、キャロタン市(Caretan)で、買ったサンドイッチとビールだ。鉄橋跡にセメント台があり、そこから、 沼地の眺めが良かったので、そこに腰を下ろした。ただ、冷たい風が吹き、とても寒い。 セメントでお尻が冷え、少し、落ち着かない。
 今回の最大の大忘れは、手袋を持ってこなかったことだ。出発前に気づいてはいたが、前回のルマン遠征の際に、手袋が いらなかったので、まあいいやと思い、持ってこなかった。これが大間違いだった。
 腰を下ろした横に、ツクシが芽を出していた。ちょっと、大きなツクシだが、春は、近づいているなあと感じた。

 これが景勝地とは、ちょっとガッカリ  

   ボーツ(Baupte)の村の南に、地図上で沼地の標記がある。ここを観たくてここに来たのであるが、沼地に運河があり、 ただ、それしか見えなかった。がっかりである。
 何でも、1980年頃までは、この沼地から取った瀝青炭を燃料として使っていたと観光案内の看板に書かれていた。今は、 サンクチャリーにして、自然回復を行っているとのことである。

これぞ究極の田舎道  

 午後4時を過ぎると、時々、日が射すようになった。 ル・リバージ(Le Rivage)という村に、沼地の中に伸びる一本の道があった。冬のこの時期、何を好き好んで こんなところに来るのだろうと自問しつつも、スポットライトに照らしだされた一本道は、とても魅力的である。
 ずっと、どこまでも、この道は連れていってくれそうな思いを抱かせてくれる。これを、見ただけで、今回、来た甲斐がある あったと感じた。