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日付:2011年2月26日
場所: ルマン市(その1) (サルト県:72)
訪問地:Connerré, Montfort-le-Genois, Savigné-l'Evêque, Sargé-les-le-Mans, Le Mans


 小濡駅にて感じたこと

 午前10時過ぎに、コヌレ(Connerré)の国鉄駅に着いた。雨が降っていた。パリを離れ、雨模様の空の下を電車は 走ってきたが、残念ながら、雨の中の走りになりそうな雰囲気になった。
 ここに来るまでの電車の中で考えた。電車の中で、隣のボックスに座る人がどんどん入れ替わった。 新しく座った人は、少し前まで、その席に座っていた人のことをまったく知らない。それの繰返しを何度も見た。 なにか、人間が生まれて死んでいく、その時代の流れのようなものを感じた。
 雨宿りをして、30分後に雨は止んだ。コヌレ(Connerré)駅は、漢字で「小濡駅」がピッタリだと、へんに思った。

 「110階段通り」という粋な名前の通り

 モンフォール村(Montfort-le-Genois)には、ローマ時代(風)の橋がある。 この橋の写真を撮りたくて、ルマン(Le Mans)の手前、約20kmで、電車を降りた。
 モンフォール村の中心部には、村の観光名所を示す案内板がある。そこでこの「110階段通り」という なんとも響きの良い通りがあることを知った。
 残念ながら、石は最近、切り出した花崗岩である。ただ道脇には、古い石の跡が残っている。
 通りの名前がなければ、ただ単に、普通の階段である。ところが小粋な名前をつけるだけで、俄然、雰囲気が良くなるのは、 不思議だ。

どこにでもあるような田舎道  

 午後になり、天気は安定し始めた。ル・マン(Le Mans)に向かう道中、日本のどこにでもあるような景色に出遭った。
 と言っても、日本では、「土地改良」という名の下、自然の小川は、どんどん公共工事の犠牲になって、セメントで固められた溝 になってしまっているが。考えてみたら、結構、この風景は、郷愁を呼ぶ雰囲気を醸し出しているのではないかと思った。

タイムトラベルして過去へ  

 夜、ルマン(Le Mans)市の旧市街へ、写真を撮りに出かけた。 人通り途絶えた旧市街は、時空を超えて遠い過去に放り出されたよう気分になる。
 ほんとうに誰もいない。土曜日の夜というのに、みんな何処へ行ってしまったのだろう。