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日付:2010年8月18日
場所:アオンビル・シュール・モンシャン (イヴェリーヌ県:78)
訪問地: Meulan, Tessancourt-sur-aubette, Gaillon-sur-Montcient, Seraincourt, Oinville-sur-Moncient, Brueil-en-Vexin


 ムーラン(Meulan)は古い町だ

 日が短くなっている。以前は、朝6時前には明るくなっていたが、今は、薄暗い。 どんどん、寒くなるとともに、夜明けが遅くなっていく。
 明け方、雨が降っていた。しかし、天気予報では、天候は回復するとのことだ。
 かまわず出発だ。電車に乗っているうちに、晴れ間が雲の合間から見られるようになった。 今日は、ムーラン(Meulan)の町の北に広がるベッサン(Vexin)国定公園を走ってみることにした。
 今日の昼食用に、ムーラン(Meulan)の街で、チョコレートパンとレーズンパンを買った。

 なにか気が遠くなるような風景だ

テサンクール(Tessancourt)の街を西方面に向かって抜けると高台に出る。 そこには見渡すかぎりの小麦畑が広がる。その真ん中に田舎道がある。 こういう田舎道を自転車で走ると、ほうんとうに、サイクリングは楽しいと思う。
 写真にすると、距離感と遠近感が喪失してしまうが、この広さはすごい。
 聞こえる音は、風の通りすぎる音と、小麦の切り株に住むバッタの羽音だけだ。

 休憩は、ちょっと一杯のビール

 セランクール(Serancourt)の街の中心に教会があり、その教会の隣に、ちょっとしたレストランがある。 昼下がり、少し喉が渇いたので、このレストランに入った。
 さすがに、ウィークデイのこの時間ということもあり、常連酔っぱらい客はいない。カウンターのお兄さんに、ビールを 一杯をお願いした。コヒーより、やっぱりビールだなあ。
 隣の教会横にベンチがあり、そこで、老夫婦が日向ぼっこをしている。 そう、もう、日向ぼっこが似合う季節なのだ。

 管理の行き届いた教会

 どこの街や村を訪れても、教会はしっかりと管理されている。 ちょうど、日本の神社が、うまく手入れされているように、ここフランスも同じようだ。
 テレビでは、金銭的な問題から教会の管理がうまくできなくて売りに出され、レストランなどに 使われているとの話も聞く。
 ここ聖セブラン教会は、地域の歴史遺産ということで、しっかり管理され、見た目とても綺麗だ。

 何だこれは、いったい

 旧石器時代のお墓だそうだ。地図を見ていたところ、ブリュエル(Brueil-en-Vexin)の街の 近くに「la Cave aux Fées」という石器時代の歴史遺跡マークを見つけた。
 大層、仰々しいものかと思って、現地に行ってみると、なんのことはない、掘りが1つあるだけだった。周囲には フェンスがしてあるが、全て倒れている。 普通、このような歴史的な建物の周りには、説明文を提示する看板が立っているのであるが、それも見つからない。
 アパートに帰って、インタネット調べた。 そして初めて、これがお墓であり、18世紀に、住民によって発見されたことを知った。 しかし、せっかくの遺跡なのだから、もうちょっと、しっかり管理すれば、良いと思うのだが。
 どうも、フランスは、旧石器時代の遺跡に対しては、冷たい。

 日本人のおばさん集団に遭遇

 ムーラン(Meulan)の町に帰ってきた。そして、午後4時12分のパリ行きの電車に乗った。 疲れがドッと出て、眠りに陥った。ところが、どこかの駅を過ぎたあたりから、日本語らしき言葉が聞え始めた。
 初めは、夢か現実かわからなかった。ところが、そのうちに、「ありがとう」というしっかりとした日本語が聞えた。 この言葉で、同じ車両に、日本人の集団が、電車に乗っていることに気付いた。
 どうも、日本からの観光客ではなく、こちらに住んでいる日本人おばさんのグループが、遠足にでも来ているようだった。 しかし、フランス人のおばさん集団もうるさいが、日本人のおばさんも負けじと良く喋る。 なまじっか、言葉が100%判ってしまうことが良くないのかもしれない。
 電車の中でウツラウツラと、昼下がりの昼寝を楽しんでいた多くの人々は、この集団の騒々しさに迷惑したにちがいない。