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日付:2010年8月8日
場所: Royaumont Anc. Abbay (Oise:60)
訪問地:  Orry-La-Ville, Coye la Forêt, Forêt de Coye, Luzarches, Royaumont Anc. Abbay, Viarmes


  切符をどこで買うのかわからぞ

   オーリーラビル(Orry la ville)に行きたいのである。 ところが自動販売機では、オーリーラビルは、イル・ド・フランス圏外であり買えない。 でも、電車は、41番線のオーリーラビル終点の電車が30分毎に、パリ北駅から出発している。
 それではと、フランス国鉄(SNCF)の窓口で、オーリーラビル行きの切符を1枚買う。 「Orry」のrが2つ重なるので、若干、発音に自信が無かったが、嬉しいことに1発で通じた。
 しかし窓口のおばさんが私にくれた切符は、大型のカード切符、これでゃ自動改札機を通れない。 改札機のところには、改札員はいない。困った。 ここで、私は、気がついたRERとフランス国鉄は違う。
 私がかった大型切符は、フランス国鉄の切符、つまりこの場合にはイル・ド・フランス圏外に行く長距離列車用だ。 間違えた。でも6ユーロぽっきりだからいいや。
 結局、RERで最大行けるところまでの切符を自動販売機で買って、電車に乗った。これですべてうまく行った。

  道に迷う 

   私は、気付かなかったが、昨夜、雨が降ったようだ。 路上の砂が、雨で少し、固められているのがわかる。
 午前11時を過ぎると、自転車の轍(わだち)らしい、跡が何本も連なっており、この森には、多くのサイクリストが入っているのだなあと実感する。 主要道路から小路に入ろうとすると、しばらく前にその小路から出てきたサイクリストのグループから、「その道は、自転車では大変だよ。 行かない方が良いよ」と声かけられた。 「この先に、池があると思うのだが、そこに行きたいと思っている」と返答すると、「ならば、その隣の道を行った方が良いよ。」と教えてくれた。
 親切なサイクリストだ。

  犬の○を踏む

 昔、ある人から聞いたことがある話。
 フランス映画のワンパターンのシーンの一つに、イケメン俳優が、コートの襟を立て、恋人の前から、立ち去っていくシーンがある。 大概の場合、その俳優は、下を見ながら立ち去って行くと言うのである。
 なぜ下をみながら立ち去るか。それは、道端に転がっている犬の○を踏まないように、下を注意深く見ながら歩くためだとう。
 納得である。犬の○は、よくこねられているので、ひとたび靴の裏についてしまうと、それを取り去るのに多大な労力を要する。 特に、できたての生は、性質が悪い。
 実は、今回、自転車のタイヤで○を踏んでしまった。そしてそれが、タイヤのブレーキに引っかかってしまった。 最悪である。さらに泣きっ面に蜂ではないが、木の葉がブレーキに引っかかっているものだと思い、それを触ってしまった。
 なんとも運のない話だ。

  歴史を感じる崩れる塔

 私は、お城や修道院などの観光スポットには、あまり近づかない。 それは自転車が盗まれそうな気がするからである。 しかし、この修道院のこの塔を見るには、中に入らなければならない。
 自転車を茂みにしっかり隠し、5ユーロの入場券を買って中に入った。 中は、掃除が行き届き、とても綺麗な中である。
 なかでも、観光案内に載っている朽ち果てる寸前の塔、そして、フランス庭園が必見だ。 ただ、訪れる人たちは、ほとんどがお年寄りの仲の良さそうなカップルである。
 おっさん一人は、私だけなのは、なぜか寂しい。

 旅を終えて

 イル・ド・フランス一周の旅は、これで終わりである。
 見慣れたビアルム(Viarms)の町に帰ってきた。 昨年、9月から始めた旅は、これで一段落だ。
 町で、日曜日に営業しているコンビニ店を見つけ、そこで、ビールを買う。ビアルムの鉄道駅は高台にある。 そこからカルネル(Carnelle)の森が見渡せる。
 そこのベンチに座り、旅の終わりを一人で祝った。

 老人グループに感謝

 ビアルム(Viarms)の鉄道駅は高台にある。 だらだらの登り坂を登らねばならず、そこまでたどり着くの一苦労である。
 ハイキングを終えたフランス人の老人グループが、その坂をゆっくり登っていた。 かなり疲れた様子で、歩みが遅い。私は、自転車を押しつつ、その老人グループを追い越した。
 すると、グループの中のおばさん一人から「自転車なのに、自転車を漕がないの?」と声かけられた。 「小さくて、変速器がついていないので、だめなんだ。」と答える。
 すると、そのおばさんは、前を歩いていた旦那に「自転車も登れない坂だから、頑張っても登ろうと。」と声かけた。
 その老人グループは、見かけによらず、しっかりしていた。 ビアルム(Viarms)駅は、工事中で、バスが代行運転をしていることをあらかじめ調べていたのである。 大したものだ。
 そして、私に、バスは、4時54分に来るから、それに乗れば最寄の鉄道駅まで連れて行ってくれる。 そこから鉄道に乗れば良いよと親切に教えてくれた。
 ありがとう。