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年月日:2002年3月22日(金)
走行ルート:<埼玉県日高市>
(JR新横浜駅からJR八高線高麗駅まで輪行)〜高麗神社〜巾着田〜日和田山〜聖天院〜鎌北湖〜阿諏訪〜獅子ノ滝〜滝ノ入〜毛呂本郷(JR八高線高麗駅からJR新横浜駅まで輪行)
天気:曇り
開始:6:50
終了:14:15
走行距離:約25Km
コメント: 異常に暖かい日が続いている。横浜と高崎の桜が、今日、満開とのことである。世の中、地球温暖化と騒いでいるが、こうも異常気象が続くと、ほんとうに大丈夫かなと心配してしまう。今日は会社をズル休みする。昨日が春分の日だったことから、4連休だ。その2日目の今日は、桜を眺めに奥武蔵(埼玉県西部)を走る。

 今朝の出で立ちは、厳冬仕様をやめて春仕様だ。厚い手袋と毛糸のバンタナの代わりに、それぞれ夏用の手袋とゴルフ用の野球帽となった。いつもどおり4時に起きて、4時20分にアパートを出発する。昨日の春の嵐は、嘘のように静かな朝の国道横の歩道に沿って新横浜駅に向う。


衝動的に山登り
(日高市 日和田山)

  驚いたことに、午前5時3分の八王子行きの一番電車には、ポツリポツリとサラリーマンの格好をした人がいた。いやはやほんとうに御苦労様です。日本の今の繁栄は、貴方達の勤勉さのおかげです。しかし午前5時の電車に乗らなければならないとは、いったい、どんな仕事をしているのであろうか。

 日和田山は飯能駅から北に3Km程離れたところにある標高300m程度の低山だ。その山の中腹あたりから、「川の蛇行が巾着(きんちゃく)型になった地形を眺めることができる」と書かれた案内板を偶然に見つける。これは面白いと、衝動的に山登りを始める。展望台には、汗だくになりながらも比較的簡単に着いた。案内板の説明文のとおりに高麗川がギュット蛇行している地形に感心する。先週、食べきれずに残してあった皮付きのピーナッツを食べながら、黄砂が舞いあがる空に霞む武蔵野の風景を眺めた。

桃の花とは知らなんだ
(毛呂山町 大谷木)

 農道を走っていて、薄い黄緑色をつけた花が、やけに目立つことに気づく。これが結構、綺麗な花で、いったいこんな美しい花をつける木は何なのだろうかと不思議に思った。最初、梨の花だろうかと思ったが、武蔵野が有名な梨の産地だとうは聞いたことがない。

 ということで、農作業をしていたおばさんに話かけて聞いてみる。「これは桃の木だよ」と親切に教えてくれた。なるほど、桃の木がこんな花をつけるのかと感心する。里は連日の暖かさで、梅、桃、桜、コブシ、雪ヤナギなどが一度に開花してしまったようで、それはそれはすごい風景だ。

村の落書き帳
(毛呂山町 阿諏訪)

 「獅子が滝」は落差3mのそれはそれはかわいい滝だ。場所は、毛呂山町の阿諏訪という集落の奥にあり、その滝の手前に休憩所がある。その休憩場に、民宿なんかでよく見かける落書き帳が、置いてあった。

 帳面に書かれた内容を拝見すると、主に村の人たちが書いているようで、天気のこと、沢水の水質検査の結果や、農作業のことなど、結構、生活の匂いがする面白いことが書いてある。このような場所で、こんな面白い「落書き帳」を見かけるとは、思いもよらなかった。もちろん、サイクリングしていて初めてのことだ。誰が、始めたかは知らないが、楽しく読まさせていただきました。ありがとう。

スダシイと金魚の死
(毛呂山町 滝ノ入)

 JR八高線の毛呂駅の西に、滝ノ入という集落がある。ここに「金毘羅様のスダシイ」という巨木があることを町の観光案内板で知った。せっかくだから寄ってみようと思ったが場所がわからない。通りかかった女性の人に聞くと、「昔、聞いたことがある。名前は忘れたが、そのなんとかというお寺から、山の中に少し入っていくと見ることができるはずだ。」と説明を受けた。昔、聞いただけなのに、ずいぶん正確に覚えているものだとハタと感心する。

 それらしきお寺の山門近くで、その巨木の案内板を見つける。その案内板から山道を五分ほど歩いて、スダシイがそびえる場所に着く。ドーンと笠状に力強い枝を広げた、樹勢旺盛なスダシイだ。お茶を飲みながら、30分ほど、ゆっくりと鑑賞する。樹齢200年。そう言えば、2週間前に買った金魚が、今朝、金魚鉢の中で死んでいた。あの金魚は、何ヶ月の命を楽しんだのだろうか。