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年月日:2002年1月6日(日)
走行ルート:<神奈川県横須賀市>
(横浜駅から京急追浜駅まで輪行)〜京急田浦駅〜鷹取山〜神武寺〜京急神武寺駅〜五霊神社〜追浜(輪行で横浜駅まで)
天気:晴れ
開始:7:30
終了:12:30
走行距離:約20Km
コメント: いつものことながら長期連休の最終日は気が重い。今年の年末・年始休暇が10日とかなり長期だったことからなおさらだ。今日の昼頃に名古屋の実家に帰っていた妻と娘が帰って来る。そのこともあり明日からの仕事に備えて家でゴロゴロしていようか、あるいは2日続きのサイクリングに出掛けるか迷う。いずれにしても憂うつな一日を送るのならば好きなことをして過ごそうと、結局は、サイクリングに出かけることにした。

 今朝は風のない静かな朝だ。午前6時に横浜駅に向かって走りだす。、みなとみらいのビル群がちょうど明るくなってきた東の空をバックにシルエットとして浮かび上がって見えた。


くさり綱を握っての担ぎは辛い
(横須賀市鷹取山付近)

 今日は、前から気になっていたハイキングコースを自転車担ぎで越えてみることに挑戦だ。京急の田浦駅から標高139mの鷹取山を経由して神武寺に行く全長数kmのハイキングコースで、しばしば京急電車の吊り広告でお目にかかる京急お勧めコースだ。

 昨日の衣笠山のハイキングコースが楽々だったことから、今日の担ぎを甘く考えていた。ところが実際はそうではなかった。特に、鷹取山から神武寺までは尾根道を辿っての難所で、図体のでかい自転車を背負って、大きな岩石がゴツゴツした細道を歩くのは辛い。しかも、晴天に恵まれたせいか、ハイカーの数が多く、彼らとのすれ違いにも注意しなければならず、楽々担ぎとはいかない。途中、鎖綱を握っての歩き、また犬連れのハイカー(?)の犬と目が合い、ワンワンと吼えられたりで、結構、疲れた。

静かな良い寺だ。
(逗子市神武寺)

 すれ違うハイカーから、「なんでまたこんなところに自転車を」というような好奇心で見られながらも、やっとのことで神武寺に到着する。到着時には20人ほどの団体ハイカーが境内で談笑しており、うるさい、なんとかならないかと思ったが、彼らがいなくなったとたんに、境内はシーンと静まりかえった。

 境内の隅に樹高数mほどのミカンの木が1本生えており、そこに数匹のリスがいた。持参した熱いお茶を飲みながら、そのうちの1匹のリスがミカンを食べようと格闘している姿を面白く観察した。手でひねって、なんとかミカンを枝からもぎ取り、一所懸命にかじろうとるするが、それができない。自分の頭ほどもあるミカンを持って、枝の上を行ったり来たりして、今取ったばかりのミカンを、他のリスから守ろうと涙ぐましい努力する。でも、結局は、手を滑らせて、大事なそのミカンを枝の上から地上に落としてしまう。何か、人間の姿を見ているようで、その哀れなリスに、ほほえましさを覚えた。

イチョウの巨木を見てしばし休憩
(逗子市五霊神社)

 朝一番に、本格的な担ぎをやったことから、かなりの疲れを感じた。おまけに腹がへって落ち着かない。時間は午前11時だ。少し早いが道路沿いのラーメン屋に入って大盛りの味噌ラーメン(どさんこラーメン:700円)を平らげる。なぜか食欲旺盛だ。食事の後は、今日の最後として、厨子市内の五霊神社の「大イチョウ」をじっくり眺めることとした。

 樹齢600年の巨木で、太い幹が地上から空に聳え立つ。600年の間、いったい何人の人が、このイチョウの前を通りすぎたのだろう。室町、江戸、明治、大正そして昭和と、周りの風景は様変わりしたであろうが、このイチョウは微動だにせず、その時代を生きた人々を見てきたはずだ。と満腹が幸いしてか、柄にもなく、まじめなことを、大イチョウを前にして延々と考えた。

電車にリュックを忘れる
京急横浜駅の事務所

 連休最終日でもあり、ハードな自転車担ぎでかなり疲れたことから、すこし早いが12時半に走りを終えて電車に乗った。ところがところが、ここで、久し振りの大ポカをやってしまった。

 横浜駅に着いて自転車を組み立てようとするが、リュックを背負っていない自分に気づく。リュックを電車の網棚に置き去りにしたまま横浜駅で下車してしまったようだ。すぐに京急横浜駅の係員に事情を話して探してもらったところ、品川駅に保管してあるとの説明を受けた。回収のために品川まで行かなければならないという。疲れているのに、そのうえ輪行袋を持っての品川往復とは結構な骨折りだがしょうがない。置き忘れた原因は、電車の座席に座ることができなかったことから、背負っていたリュックを網棚に置いたのが誤りだった。まあ、愛用のリュックが帰ってきただけでも良しとしよう。