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年月日:2001年12月28日(金)
走行ルート:<千葉県君津市亀山>
(輪行で横浜から木更津、JR久留里駅まで)〜久留里城跡〜上総亀山〜三石山観音〜(JR上総亀山駅から久留里線、東京湾アクアラインで往路を帰る)
天気:快晴
開始:8:30
終了:13:30
走行距離:約40Km
コメント: 会社は、明日から年末・年始の休み。でもリストラ寸前おじさんは、休暇を取って今日から休み。アッハッハ。アクアラインを経由して横浜から木更津に向かうバスは、通勤客をお目当てにしているようで、月〜金は横浜発第1便が午前6時10分に出発するのに、休日は、それが、なんと午前7時45分発である。

 これでは、木更津に着く時間が遅すぎて話にならない。したがって、木更津からアクアライン経由で房総半島にアクセスするには休日はダメ。早い話が、会社をサボらないと木更津経由では房総に入られないということ。今日が、恐らく今年の最後の走りだろう。1年間、まあまあ元気良く、よく走ったものだ。


久留里城跡へ
(君津市御屋敷)

 木更津駅からJR久留里線に乗って今日の出発地点の久留里駅に向かう。結構きれいな電車で乗り心地は、まあまあ良かったが、クラブ活動で学校に向かう女子高校生の集団と一緒に乗り合わせたために、それはそれはとても喧しい電車だった。

 しばらくして、彼女たちが降りた後の電車の中は、ピタっと静まり返り、車内に数人が残された。窓から見える田園風景は、今朝の霜で真っ白だ。田んぼに生える稲の2番穂、笹林、畑に植えられた野菜、それが、朝日の逆光に照らされて、みごとな冬の景色を作り出している。霜が降り、氷が張り、本格的な冬だ。サイクリストにとっては辛い季節だが、澄んだ空気、抜けるような青空、冬木立の山々の風景。私は、冬の走りが好きだ。

上総堀り
(君津市御屋敷)

 二週間前に木更津から久留里まで走ったが、時間がなくて、久留里の町の中をゆっくり見られなかった。ということで、まず、町の南にある久留里城跡に向かって走り出す。途中、かなりの登り坂に苦労した甲斐あり、頂上(久留里城跡)に着いた時には、すっかり体が温まった。ただ、お城の資料館は、残念ながら、今日から年末・年始休みとのことで中に入られない。では、と裏に廻ってみると、なんと「上総堀り」の井戸掘りヤグラが立っていた。

 昔、井戸掘りの仕事と関係したことがあり、「上総堀り」と言う、江戸時代頃から使われていた掘削方法があることは聞いていた。本当に人力だけで、しかも数十メートルの井戸掘ることができるのだろうかと疑問を持っていたが、まさか、ここで実物を見ることができるとは思わなかった。じっくりと機材を観察したが、こんな簡単なもので、ほんとうに掘れるのだろうかという疑問は、やっぱり解けなかった。私の世界七不思議の一つだ。

JR上総亀山駅‐終着駅
(君津市藤林)

 上総亀山に近づくにつれて、アップダウンが多くなる。国道を離れ、地図頼りに古そうな民家のありそうな村落を探して南下する。道路脇に自転車を停めて地図を見ていたら、突然、目の前に自動車が停まり「どこに行きたいのか?」と、親切な男の人が心配して尋ねてくれた。どうも、かなり真剣な顔つきで、地図に見入っていたらしい。「ブラブラする道を探しているだけです。」とは、言わなかった。

 上総亀山駅前に着くと、ちょうどお昼によい時間となり、強い空腹を感じる。駅前近くの雑貨屋に入り、ラーメンとソーセージを見つけて「これ、お願いします」と店のおばさんに言うと、びっくりしたことに、そのおばさんは元気よく「あいよ」と答えた。ずいぶん荒っぽい言葉の対応だったので、一瞬、ひるんだが、おばさんの顔をみたら屈託のないほんとうに素直な顔をしていた。どうも、ここではこれが、当たり前のようだ。

三石山観音
(君津市)

 昼食後、さらに南下して三石山観音に向かう。標高282メートルの低山だが、延々と続く登り道で結構な汗をかいた。頂上のお寺に到着し、早速、参道を歩き始めと、やけに「注意書き」看板が多いことに気づく。あちこちに「山菜取りはやめよう」「犬の散歩禁止」「寺院内でコンロ使用禁止」などの看板が立っている。寺の中で、どうだろう全部で30本位の注意書き看板があった。

 極めつけは「ちょっとのつもりが、ささやく悪魔・・」と書かれたポスターが「今日の教え」として本堂入口の横に張り出されていた。この人間不信のお寺には、まったく興ざめで、さっさと下山した。この酷いお寺のために、今年最後のサイクリングは消化不良で終わってしまった。しかし、なんで、お寺の境内に、高橋尚子がオリンピックと時に履いた靴の石像が飾ってあるのだ。このお寺は、本当にメチャクチャなお寺だ。