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年月日:2001年12月9日(日)
走行ルート:<千葉県君津市>
(輪行で京急久里浜駅)〜東京湾フェリー〜金谷港〜上総湊〜志駒渓谷〜桜井〜鹿野山〜宝竜寺〜佐貫〜上総湊〜金谷港〜東京湾フェリー(輪行で横浜市の自宅へ)
天気:晴のち薄曇
開始:7:30
終了:14:00
走行距離:約70Km
コメント: 昨日、久し振りに自転車の整備を行う。ワイヤー類は緩んでいるし、チェーンはキュるキュル鳴くし、そろそろ、やらねばと思っていてついつい先延ばししていた。始めたら早いもので、ほんの1時間程ですんだ。自転車全体が、かなりガタがきているようで、本格的に自転車屋さんに預けて車検でもしてもらおうかと考えている。20年物の自転車を整備してくれる自転車屋を探すのが大変だ。

 寒い朝だ。今朝は、本格的な冬装備でアパートを出る。冬の4時半起きは辛いが、できるだけ早い東京湾フェリーに乗るにはこれしかない。


暗闇の横浜駅前で輪行準備
(横浜駅西口)

 夜明けがずいぶん遅くなっている。若者でごった返す横浜駅前で、駅前の照明を頼りに輪行の準備。彼らにとって、自転車遊びに没頭している「おじさん」は、どのように見えるのだろうか。今朝は、久里浜駅で自転車を組み立てて、そのまま東京湾フェリーに乗ることにする。大急ぎでやらねばならないが、金谷港到着後の時間節約になるし、途中のコンビにで朝食を買っていけば、フェリー上での馬鹿高い朝食代を払わなくて済む。フェリーの上では物価が高い。世間の相場を見て、もう少し、安く物を売ってくれないものだろうか。コップ一杯の生ビールが550円は、ちょっと高いぞ!

 京急電車の中で、5万分の1の地図を持ってくるのを忘れてしまったことに気づく。先週は、東京湾フェリーの運行ダイヤが、臨時に変更されていたのを忘れていた。なんたることか。前の日の晩に、しかり準備してないから、このありさまだ。反省。今日は林道攻めは諦めだ。

もう水仙の花が咲いている
(富津市木村)

 上総湊から数キロ東に走ると田園風景になる。実は、先週、読んだ本「千葉県の自然」に書かれていた「房州石」の石垣が見たくて、県道から、古い民家が並ぶ細道に入る。走ること数分で、「房州石」の石垣を見つけた。房総(特に富津市あたり)を走っていると石切り場跡を良く見かけるが、この石垣を見て、なるほどと思った。

 房総には、1〜2週間毎に訪れているが、毎回、季節の移り変わり実感する物を見つける。今回は「水仙」だ。道沿いを走っていると、どこからか「水仙」の香りがするので驚いた。目の前の両側の道沿いに水仙の花が咲き乱れているのではないか。これって、もう「春」なのだろうか。

これはすごい眺めだ。
(君津市、鹿野山九十九谷)

 一路、鹿野山を目指して登り坂を進む。長い登り坂は辛い。着ていたせータを脱ぐも汗だくだ。後半は、ほとんど歩き押しで進む。鹿野山の中心にある神野寺は、立派な古刹で、お寺巡りの好きなサイクリストは必見だ。表門(国指定の重要文化財)を見るには、500円の拝観料を払わねばならないが、その価値は十分にある。有料ゾーンの中は、日曜の昼というのに、当方1人だけだった。庭園、銘石、建築物などを、じっくりと堪能させていただいた。あまりに時間をかけて見物していたことから、係りの人が、「何か悪いことをやっているのでは」と心配して巡回に来た。再訪してみたい寺だ。

 鹿野山は、標高200〜300メートルの高原で、ここ九十九谷公園からは、すばらし房総の眺めを楽しむことができる。房総半島には、まだまだ走る場所が、山ほどあることを実感する風景だ。

これが「力石」
(富津市宝竜寺)

 昼過ぎになると、薄雲が太陽を覆うようになり、すこし寒さを感じるようになった。鹿野山から長い下り坂を楽々サイクリングで白雲山宝竜寺に向う。白雲山宝竜寺は、境内にある立て看板の説明によれば、創建が西暦885年という由緒あるお寺とのことである。本堂前の庭で面白いものを見つけた。力石(ちからいし)だ。先日、どこかの大学の先生が、全国の「力石」に関するデータベースを創ったという記事を新聞で読んだ。こんなものがあるのかと思い、では、実物を見てみたいものだと思っていたら、偶然、立ち寄ったお寺にそれがあった。重さ75貫(約280キロ)のきれいな卵型の石で、江戸時代後半から明治時代にかけて流行した「力くらべ遊び」の一つだと看板に書かれている。ずいぶん大きな石で、これを持ち上げる人は、いったいどういう人なのだろう。

 地図を忘れてしまったせいで計画的に動くことができず、結局、自宅に着いたのは午後6時であった。長い一日であったが、充実した一日でもあった。