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年月日:2001年7月22日(日)
走行ルート:<千葉県:安房郡鋸南町、富津市>
久里浜〜(東京湾フェリー)〜金谷〜保田〜横根峠〜保田見〜上総湊〜金谷〜(フェリー)〜久里浜
天気:快晴
開始:7:10
終了:13:20
走行距離:約40Km
コメント: 今日も南房総を走る。午前4時半に起床。一昨日の疲れが残っているのか、体が少しだるい。

 南房総が気にいった。一昨日、初めて走り、快晴に映えるむせ返るような森の緑に魅せられてしまった。商業用の看板の少ない道を走ると、妙に、気持ちが落ち着く。


鋸山から保田海岸へ

 金谷でフェリーから降りて、国道127号を南下する。しかし、すごい道だ。道路脇に歩道がない! 片道1車線の細道を、ダンプがバンバン通る。そこを、自転車で、恐る恐る走ることになる。このあたり、山が海岸線に迫っているせいか、サイクリスト泣かせの国道だ。

 夏休みの日曜日、朝、8時前というのに、海水浴場では、もう泳でいる人がいる。良く晴れた日だ。三浦半島の向こうに富士山が見える。さあ、国道127号を離れ、山側に入ろう。

「保田見」目指して峠越え

 「保田見」と書いて「ぼてみ」と読むことを、農作業をしていたおばさんが教えてくれた。今日の目的地は、その保田見である。山奥の、もしかしたら廃村になっているかもしれない人里離れた集落を5万分の1の地形図で探し出して決めた。地元の方々に、いろいろと道順を聞くが、どうもはっきりしない。

 結局、地図を頼りに、県道182号から、山道に入る。すごい登り坂に出くわす。押しては乗り、また、押しては乗りの繰り返し。やっと、峠らしき場所に辿りついて、木陰で一休み。空が青い。目が痛くなるような青空とは、このようなことを言うのではないかと考えた。

寂しい「保田見」集落

 保田見には、数軒の家があった。若者がいない。いずれ、廃村になる運命か。その中の一軒の家に、水をもらいに挨拶に伺う。日照りで水が少ないという。阿武隈を走っていた頃は、地元の方と話をすると、方言で、何を言っているのか分からないことが多くあった。が、ここでは、それがない。よく分かる。

 途中、軽トラに乗った老夫婦に道を聞く。「かわいい自転車だ。上総湊に出る道は、細くて荒れているから注意して」と、励ましの言葉をいただいた。田舎には本当に、親切な人が多い。だからサイクリングをやめられない。

森の中で、しばし瞑想!

 保田見から上総湊につながる林道を走る。トンネルが3本あり、昔は、この道が村との重要な連絡道だったことがうかがえる。停車して、今まで、やったことがないことに挑戦してみた。それは、しばらく目を閉じて、いったい何が聞こえるのか耳をすましてみることだ。

 風で、木の葉が擦れる音が、近くのみならず、遠くからも聞こえる。近くと、遠くでは、微妙に音が違う。川を流れる水の音。木から枝か何かが落ちてくる音。そんな一人ゲームをして楽しんだ。心が、妙に落ち着いた。帰るのが億劫だ。